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子育て支援先進国・スウェーデンルポ(2)税金高いが、教育費は児童手当で十分

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「税金が高くても納得できる」と話すモーテン・コルクマンさん(左)と、ソフィー・ヴェスティングさん(右)(ストックホルムで)

 学校職員でコントラバス奏者でもあるモーテン・コルクマンさん(39)は、パートナーで国家公務員のソフィー・ヴェスティングさん(40)と、6歳、11歳、14歳の女の子3人の計5人で、ストックホルム郊外の戸建て住宅で暮らしている。

 月収は2人合わせて計約4万7000クローナ(約57万8000円)。そこから、地方所得税と年金保険料で、4分の1程度の約1万2000クローナ(約14万8000円)が引かれる。手取りは約3万5000クローナ(約43万円)。さらに物を買う度に付加価値税がかかる。だが、1か月の教育費は、演劇やハンドボールなど、長女と次女の課外活動費が計約500クローナ(約6000円)、三女の保育料が約1000クローナ(約1万2000円)だけ。子ども3人分の児童手当3754クローナ(月額、約4万6000円)で十分にまかなえる。

 モーテンさんは、「古いビデオデッキを大事に使ったりして節約すれば、夏には家族でバカンスにも行ける。税金は高いが、子どもの将来のための貯金も特に必要ない」と話す。

出産間近のソフィー・エリクソンさん。「子どもが生まれるのが楽しみ」と笑顔を見せる(ストックホルムで)

 1月27日、ストックホルム中心街の集合住宅。初めての子の出産を控えたソフィー・エリクソンさん(30)は、「税金は確かに高いと思うわ。でも、払った分はこれから戻ってくるのよ」と、笑顔を見せながら、大きくなったおなかに手をやった。

 「友達の中には、ロンドンやニューヨークへ移住し、子どもができた後、子育ての費用が高くて、スウェーデンへ戻ってきた人もいる」と話す。弁護士事務所に務めるパートナーの男性(31)と、半年間ずつ育児休業を取る予定で、いずれはもう1人産むつもりという。

 1999年に1・5まで低下したスウェーデンの合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供の平均数)は、2010年には1・98まで回復。11年は1・90へ下がったものの、ストックホルムでは、「子供は3人ほしい」という男女が増え、保育所不足も指摘されている。一方、日本は、過去最低だった05年の1・26よりは回復したが、1・39(10年)にとどまっている。(続く)

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