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(3)脳梗塞発症朝ピーク

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 日本人の死因で、がんに次いで多い脳梗塞や心筋梗塞は朝に発症しやすい。

 脳梗塞が最も発症しやすい午前8時は、最も発症しにくい午前0時ごろに比べて10倍も危険だといわれる。

 原因は、体が目覚めて血圧が急上昇することなどに加えて、血流を妨げる血の塊、血栓が朝にできやすいためだという。危険な血栓を予防するには、どうすればいいのだろう。

 女子栄養大学教授の堀江修一さん(臨床生化学)が、時間との関係で注目するのは、血液中に存在するPAI―1(パイワン)と、血管壁の細胞にできるトロンボモジュリンという2種類のたんぱく質だ。PAI―1は血栓を作る方向に働き、トロンボモジュリンは血栓をできにくくする。反対の働きをしているが、共通するのは、どちらも朝方に活発に働く点だ。

 血栓の本来の役割は血管の傷を治すための止血作用で、作る作用と分解する作用のバランスが大切だ。しかし、PAI―1が増えすぎたり、トロンボモジュリンが減りすぎたりすると、血栓ができやすくなる。

 病気による炎症や肥満の影響でPAI―1は増え、トロンボモジュリンは減る傾向がある。このため、日ごろの健康管理が大切だ。

 また、トロンボモジュリンは、堀江さんが行った動物実験などで、食事の影響を受けやすいことが分かった。朝食を抜いたり、深夜に食べたりすると、朝に活発に働く本来のリズムが狂ってしまうという。

 堀江さんは「脳梗塞や心筋梗塞の予防には、規則正しい朝食が大事。食事は、栄養バランスの良い方が、体のリズムを整える効果も高い」と話している。(藤田勝)

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