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貧血予防 鉄分多い食事を

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 坂道や階段を上った時、動悸(どうき)や息切れがひどく、顔色が悪いようなら、貧血かもしれません。めまいやふらつきを思い浮かべる方もいるでしょうが、こうした症状は起立性低血圧によるケースが多く、貧血の典型的な症状とは異なります。

 原因で最も多いのは、ヘモグロビンを作るために必要な鉄分が不足する「鉄欠乏性貧血」です。血中で酸素と結びつくヘモグロビンや赤血球が減り、酸素を運ぶ力が弱くなります。

 防止には、鉄分の多い食事が重要です。レバーや肉などの動物性たんぱく質からは効率よく摂取できます。ほうれん草や小松菜、ひじきなども鉄分を多く含みます。ビタミンCは鉄分の吸収を促します。ヘモグロビンの減り方が大きい場合、食事だけではなく、薬で鉄分を補給しましょう。

 ただし、貧血の原因は他にもたくさんあります。生理や子宮筋腫、消化管のがんやポリープなどによる出血、白血病、免疫異常でも起こります。高齢者になれば血を造る骨髄の機能が低下し、赤血球が減る傾向にあります。最近は赤血球が造られる途中に壊れてしまう「骨髄異形成症候群」も増えています。

 ヘモグロビンの量は健康診断の血液検査でもわかるので、貧血と診断されれば、ぜひ精密検査で原因を突き止めてください。正しい治療法の選択に受診は欠かせません。(聞き手・阿部健)

 大阪赤十字病院血液内科(大阪市天王寺区)部長 通堂(つうどう)満さん

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