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(2)夕方の運動、体力作りに効果

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 部活の朝練、昼休みのジョギング、帰宅途中のジム通いなど、人によって運動する時間はまちまちだ。運動する時間と、その効果には、どんな関係があるのだろうか。

 時間と栄養、スポーツの関係に詳しい県立広島大学教授の加藤秀夫さん(基礎栄養学)は、朝(午前8時)と夕方(午後6時)で、運動効果に違いがあるのか、高校生を対象に調べたことがある。

 すると、体力測定値は朝よりも夕方の方が全般的に高く、敏しょう性や心肺持久性を筆頭に、筋持久力や平衡性、柔軟性なども勝っていた。筋肉を動かすエネルギー源は主にグリコーゲンと呼ばれる糖質だが、朝は長い空腹時間によってグリコーゲンが減っているため、疲れも出やすい傾向があった。

 さらに、体力作りに関わるホルモン分泌への影響を調べたところ、成長ホルモンは夕方は速やかに分泌量が増えるのに、朝は変化が少なく、逆に減る人もいた。成長ホルモンは骨や筋肉の発達に関わるので、体力作りの効果も夕方の方が期待できる。逆に朝は、乏しいグリコーゲンを補うため、筋肉たんぱく自体が分解されてエネルギーとして使われやすい。

 もちろん、ラジオ体操やジョギングなど朝の軽い運動は、澄んだ空気の中で体を目覚めさせてくれる健康的な習慣だ。ただ、この研究によれば、激しい運動は朝ではなく、できれば夕方に行った方が効果的であるとは言えそうだ。

 加藤さんは「昼食でたんぱく質やカルシウム、ビタミンなどを十分とり、その数時間後の夕方にしっかり運動すると体力作りに効果的」と提案している。

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