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虚血性心疾患 冬場は要注意

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 中高年以上の方で、胸が締め付けられるような痛みを感じたら、虚血性心疾患を疑ってみましょう。

 狭心症、心筋梗塞の総称で、心臓を囲む冠状動脈が詰まって心臓に血液が十分行き渡らないために起こります。寒さで血管が収縮しやすい冬場は特に注意が必要です。

 発症の5大要素は、コレステロール、高血圧、糖尿病、喫煙、ストレスです。コレステロールの塊「粥腫(じゅくしゅ)」が冠状動脈の壁にでき、血液の流れが悪くなります。この段階が狭心症です。さらに粥腫の被膜が破れ、その成分が血管中に漏れ出て、血の塊ができて血管が詰まると、心筋梗塞になります。

 二つの疾患は時間経過が異なります。狭心症による胸の痛みは、5分~十数分で治まることが多く、急な運動やストレス、就寝中の安静時などにも起きます。一方、心筋梗塞は、胸痛の誘因がなく、30分から数時間痛みが続きます。年間約15万~20万人が発症し、3分の1が亡くなっていると考えられます。

 痛みの部位は、みぞおちの上や左胸などの範囲に及びます。重い鉄板で押さえつけられるような痛みですが、糖尿病患者は、痛みの感覚が鈍くなっており、要注意です。

 心電図、心エコー検査でチェックし、異常があれば複数の検出器を有する心臓専用のコンピューター断層撮影検査やカテーテル検査を薦めます。(聞き手・笠井孝之)

 桜橋渡辺病院(大阪市北区) 副院長 藤井謙司(けんし)さん

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