暖房に頼らない
元気なう
(1)ヨガで体あったか
原発事故の影響で電力不足が叫ばれ、世は「節電の冬」。暖房に頼るばかりでなく、体を温める方法を押さえておきたい。運動はその一案だが、外は寒いし、激しい動きは敬遠してしまうという人には、ヨガを取り入れたポーズがお勧めだ。
ヨガというとアクロバットのような難しいポーズを連想してしまう人もいるかもしれないが、「無理な姿勢をしなくても体を温める方法はあります」と横浜市でボディ・アンド・マインド・ヨガを主宰する峯岸道子さんは教えてくれた。お年寄りや体の不自由な人への指導も手がけるインストラクターだ。
手始めに、座って右手と左足の指を1本ずつ交互に組み、握ったり回したり(イラスト〈1〉)。反対側も同様に。毛細血管が拡張して血行がよくなるので、冷えやすい手足の先も温まる。
それが済んだら、ひざを立てて体をねじるポーズ(同〈2〉)。このまま深い呼吸を5回してから、ぱっと姿勢を緩める。腹部や足の付け根にある太い血管が刺激され、一気に温かい血液が末端まで流れるので、全身が温まる。
次は、立ち上がって腰掛けのポーズ(同〈3〉)。ひざを曲げて椅子に座るような姿勢で静止。ももやお尻の筋肉を緊張させたまま深く5回呼吸して、ふわっと緩める。重力に抵抗して空中に座るような姿勢は下半身の筋肉を使い、足を温める。
峯岸さんは「ヨガの特徴は深い呼吸。横隔膜を含めた呼吸筋という筋肉が大きく動くと熱を発し、内臓をマッサージするような作用もあるので、おなかの中から温まる。朝起きた時や寝る前に試してみて」とアドバイスしている。
【関連記事】