関西発おしえてドクター
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脳動脈瘤 外科手術か血管内治療
磁気共鳴画像(MRI)装置などを使った脳の検査で、脳動脈の枝分かれした部分に小さなコブ、脳動脈瘤が見つかることがあります。何かの拍子で破れ、くも膜下出血が起きると、死亡や深刻な後遺症の原因にもなります。
くも膜下出血は女性にやや多く、慢性的な高血圧、喫煙、飲酒過多のほか、コブの大きさ(直径5ミリ超)、位置や形状、自覚症状の有無、家族歴などが危険性を判断する重要な指標になります。“悪条件”がそろうと、コブの根元をクリップで挟む外科手術か、コブの内側をコイルで塞ぐ血管内治療が検討されます。外科手術は体に負担がかかり、傷が残る反面、確実に治療できるのが利点です。
一方、血管内治療は、脚の血管から細い管を入れるだけなので負担は軽く、入院日数は手術の半分程度です。ただ、コイルが血栓を作るのを防ぐ薬の服用や、通院が長期間になる場合もあります。
「脳表面に近い血管は手術」「脳の深部はコイル」と、二つの治療法にはそれぞれ適性がありますが、最近はコイル治療を選択する方が増えました。いずれにも2~3%にコブの破裂や脳梗塞などの合併症が伴います。
コブが見つかっても、すぐに対処する必要はありません。多少の余裕はあります。できれば複数の施設で専門医の見解を聞き、治療法や医療機関を慎重に選択して下さい。(聞き手・山崎光祥)
神戸市立中央市民病院(神戸市中央区)脳神経外科部長 坂井信幸さん
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