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健康診断で「高音域難聴」

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 健康診断で「高音域難聴」と診断されました。「加齢が原因なので経過観察でよい」と言われたのですが、普段どんなことに注意すればよいですか。(59歳男性)

高い音色の音楽で刺激を

中川 雅文 国際医療福祉大病院 耳鼻咽喉科教授(栃木県那須塩原市)

 人が日常会話に使う音を周波数(ヘルツ)で表すと、250~4000ヘルツくらいです。数字が大きいほど高い音になります。

 日常生活の中には、目覚まし時計の音や携帯電話の呼び出し音のように、様々なアラーム音や電子音があります。これらの多くは4000ヘルツ付近です。高音域の難聴ではこれらの音が聞こえにくくなります。

 高音域難聴は主に、加齢で聴覚が衰えることで起こり、耳鳴りを併発することも少なくありません。症状が進むと自らの言葉が聞こえにくくなり、滑舌が悪くなりがちです。また、「佐藤さん」と「加藤さん」の聞き違えなど、子音が聞こえにくくなります。

 聞き違いはイライラの原因になり、人と意思疎通を図る上でもマイナスです。加齢に伴う難聴を治すのは難しいですが、日常生活に支障があれば、補聴器の使用で改善を図ります。

 質問の方は、難聴の程度が軽く、補聴器も必要のない状態なのでしょう。でも、弦楽中心のクラシック音楽や雅楽などたおやかで高い音色の音楽を楽しむ習慣はぜひ実践してください。聞こえにくい音を意識して聞くと脳へ適度な刺激が与えられ、症状の改善が期待できます。軽い耳鳴りなら、豊かな音の環境に変えるだけで治まることもあります。

 注意が必要なのは工事や車などの騒音による難聴です。これも高音域の聞こえにくさから始まります。日常的に騒音にさらされていれば、騒音難聴になる危険が高まります。その場合、耳栓を使うなど騒音を和らげる工夫が大切です。

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