赤ちゃんケア
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産後こそ母親学級を
これまで、赤ちゃんや子どもに様々な症状が出た時の対処の仕方についてお話ししてきました。
本来なら、産院を退院する時に、「おめでとうございます。生まれてすぐの赤ちゃんはお熱を出すことは少ないですが、もしもお熱を出したら、3か月未満の場合はすぐに小児科医を受診してくださいね」と声をかけながら、子どもの救急電話相談ができる各自治体設置の「#8000」や「#7119」などの情報を伝えるのが理想だと思います。
「小児救急ホームケアガイド こんなときは、どうするの?」(小児救急看護認定看護師会編集)、「こどもの救急」(日本小児科学会編)など、赤ちゃんの急な症状への対応をわかりやすくまとめた冊子も出ています。こうした冊子が、予防接種の情報と共に、すべての出産直後のお母さんの手に渡るといいな、と思います。
妊娠中には「母親学級」がありますが、産後にはありません。かつての私もそうでしたが、小さないのちを守ろうと張りつめている新米ママに向き合うと、産んだ後こそ母親学級が必要だと感じます。そこで、私のクリニックでは月2回、隔週水曜日に座談会形式で育児の悩みを語り合いながら、赤ちゃんの病気のケアの仕方を伝える「ひだまりクラス」を開いています。
私が1人目の子どもを産んだばかりの時に「こんなところがほしかった」と思っていた、ほっとできる場所を作るのが目標です。産んだ後の母親学級が、全国で当たり前に開かれるようになるといいと思っています。こういった予防医療や患者教育も保険の適用になれば、普及につながるのではないかと思います。(ひだまりクリニック院長、佐山圭子)
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