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元首相 安倍晋三さん 57

一病息災

[元首相 安倍晋三さん]潰瘍性大腸炎(2)選挙戦 脂汗かきながら我慢

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 最初に症状が表れたのは、中学3年生の頃だ。試験が近づいた時など、ストレスが強まるとおなかが痛み、下痢に悩まされた。病名がわからないまま年1回ほど発症するようになった。

 「肝心な時に症状が出る。ただ1、2週間で治まるので、当時はあまり気にしていませんでした。病名がわかったのは20代半ば、神戸製鋼に入社したころです」

 1か月ほど入院し、炎症を抑える薬をのみ始めた。それでも時々悪くなるので、20代の終わりからステロイドも使った。だが一時的によくなっても、ぶり返す。その繰り返しだった。

 病気との本格的な格闘の日々は、急逝した父・晋太郎さん(元外相)の後を継ぎ、政治家の道を歩み始めた1993年以降にやってきた。心身ともに消耗する選挙戦。ヒヤヒヤしながらも、最初の選挙は乗り切れた。ところが、2度目は終盤で体調を崩した。

 「選挙カーをちょこちょこ止めてトイレに走ればまだいいんですが、それが無理な時は脂汗をかきながら我慢するしかなかった」

 自民党の国会対策副委員長だった98年ごろ、それまでに経験がなかったほど症状が悪化した。

 「内視鏡検査をしたら、大腸全体の壁がはがれ落ちるほどただれて出血していました。これでよく生きていられるなと、自分でも驚きました」

 即、入院が決まった。

【一病息災・潰瘍性大腸炎】

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