文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

年金のきほん

yomiDr.記事アーカイブ

(4)保険料どこまで上がる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

  年金の保険料は、今後、どこまで上がるのですか。

会社員は18・3%まで

 公的年金の保険料は、2004年から2017年にかけて毎年引き上げられ、その後は固定される予定です。04年の年金改正で決まりました。

 会社員が入る厚生年金の保険料は、給与に一定の保険料率をかけた金額です。今は給与の16・412%(本人と会社で半分ずつ負担)ですが、毎年0・354%ずつアップし、最終的には18・3%になります。引き上げは毎年9月に行われ、10月の給与天引き分から増額になります。

 国民年金の保険料は収入にかかわらず定額で、今は月1万5020円。毎年4月におおむね280円ずつアップし、最終的に1万6900円程度になる予定です。ただし、物価や賃金の動向によっては少し金額が変動します。

 公的年金制度は、現役世代が払う保険料で、その時点の高齢者に年金を給付する「世代間の支え合い」が基本。保険料の引き上げは、少子高齢化で受給者が増え、支える側の現役世代が減っていくことに対応したものです。

 04年改正の前は、原則5年に1度の改正のたびに、必要な給付額から逆算して保険料を引き上げていました。しかし、際限なく上がり続けることに現役世代の不安と不満が募りました。このため、04年改正で、将来の保険料に上限を設け、その収入の範囲内で給付をまかなう方式に転換。保険料の引き上げスケジュールも法律で定めました。

 ただ、上限が守られるかどうかには、不安もあります。

 保険料に上限を設ければ、少子高齢化が進むにつれて年金水準を引き下げる必要があります。ところが、それが全く進んでいないのです。自動的に引き下げを行う仕組みも導入しましたが、物価や賃金が下がるデフレ経済の時は停止するルールにしたため、いまだに動き始めていません。

 現役世代の保険料は予定通り引き上げられる一方で、年金水準は高止まりし、今の高齢者に予定より多く給付しています。その穴埋めに、さらなる保険料アップを強いられる可能性もあります。若い世代には納得できない話です。(林真奈美)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

年金のきほんの一覧を見る

最新記事