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質問 山で採ったキノコを食べて大丈夫?

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 田中 ここからは、会場の皆様からいただいた質問に答えていただきます。最初のご質問です。「山でキノコを数キロもとりました。食べて大丈夫ですか」。いかがでしょうか。

 米原 キノコは、やはり放射性物質を少し濃縮します。チェルノブイリでも、森に入って、キノコを採ることは禁止されていました。ですから、野生のものは、やはりそのまま食べるのは避けるべきだと思います。測定をしっかりしないと、安全とは言えません。

 田中 次に、除染についてのご質問です。「自宅で除去した表土は、どう処分すればいいのか」「市民が表土の除去や除染を行うときに、被曝(ひばく)の恐れはないか。作業に当たり、どう注意すればいいか」。これはいかがでしょうか。

 米原 表土から出ている放射線を受けるわけですから、長時間当たっていると線量が高くなります。時間を短くすることと、距離をとることがポイントです。また、手についたものが口から入ると、内部被曝を増やすことになりますので、手袋、マスクをして、放射性物質ができるだけ体内に入らないようにすることも大事だと思います。

 田中 30代の女性からの質問です。「妊娠を考えています。放射線の影響と、気をつけるべき点を教えてください」。鈴木さん、いかがでしょう。

 鈴木 胎児の奇形は、100ミリ・シーベルトを超さない限りは増加しないと言われますが、白血病は10ミリ・シーベルトほどで増えるとの疫学調査もあります。妊娠時期に10ミリ・シーベルトを超える場所にいなければ心配はいりません。

 米原 福島の場合も、高いところで1年間で10ミリ・シーベルトとか、そのぐらいですから、妊娠期間では10ミリ・シーベルトは超えないということになりますね。

 田中 母乳についても、質問が来ています。「母乳に放射性物質が蓄積される心配はないですか」というご質問です。

 鈴木 今、問題になっているのは放射性セシウムですが、これは母乳に蓄積されません。ですから、母乳からどんどん、赤ちゃんに放射性物質が与えられることはないと考えてよいかと思います。

 田中 最後の質問です。「家庭菜園を楽しんでおりますが、間もなくショウガの収穫です。人にあげるにしても、少々気が重いのですが、どうしたものでしょうか」。60代の男性です。

 鈴木 ショウガは、比較的浅いところに根を張るので、汚染の心配がありますが、測ってみないと何とも言えないというのが正直なところです。

 できれば自治体等で測定してもらえればいいのですが、そのうち、そういうサービスも少しずつ始まると思うんです。

 そういうことを確認してから、人にあげるというのがいいのではないかと思います。後で、「あなたからもらったものは高かったわよ」と言われるのは、ちょっと人間関係をまずくすることになります。

 田中 最後に、お二人に、いま一度、強調しておきたいこと、あるいは言いそびれてしまったことがあったら、一言ずつお話し下さい。

 鈴木 やはりリスクの大きさを理解して、その上で行動をとりましょう、ということです。今の放射線のレベルは、決して怖がるほど高くはありません。その上で、より安全なレベルに下げていくという地道な努力を、今後、続けていくことが重要かと思います。リスクの認知と、その受容、計画的な被曝の低減、こうしたことを皆さんに理解していただければ、私としては満足です。

 米原 正しく怖がるということが非常に大事です。今、一番心配されているのは、妊婦の方とか、子供さんを持たれる保護者の方だと思います。やはり心配だと思うんですけれども、しっかりと理解してもらったら、ほとんどの場合それほど心配することではないということがわかると思うんです。ですから、無用な心配をしないようにしていただきたい。

 チェルノブイリ事故では、実際には、受けた線量は低いにもかかわらず、放射線恐怖症という精神的な影響のために、ひどく体調を崩したり、健康を害した方がたくさんいたことが報告されています。無用な心配をしないということが大事です。だけど、心配しなければならないこともあり、怖くなるようなことがあるかもしれません。やはり、しっかりと現実を理解することが大事だと思います。

 田中 どうもありがとうございました。(おわり)

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