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対談(4)福島のためにできること

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 田中 対談の最後に、福島のことをもう一度考えてみたいと思います。福島県産品の即売会を九州でやろうとしたら、住民から抗議があって中止されたとか、愛知県の花火大会で福島県でつくられた花火を打ち上げようとしたら、やはり抗議が来て取りやめになったとか、いろいろなことが起きています。でも、やはり日本中で福島を支えていくということが、とても大事だと思います。その福島を支えていくために、私たち一人ひとりに、どんなことができるとお考えでしょうか。

 鈴木 非常に低いレベルの放射能汚染というのは、恐れるほど重大なリスクは持ってないということを、もうちょっと正直にメディアを通じて、皆さんに広める必要があるのではないかと思います。あまりに微量の放射線を浴びることを恐れると、例えばチェルノブイリの事故の後、堕胎が増えたような、全く誤った行動に走ってしまうリスクもあるということを、やはり考えてほしい。

 「京都五山送り火」で燃やす計画が中止された、岩手県陸前高田市の「高田松原」の松を使った薪(まき)の問題にしても、確かに、少量の放射性セシウムが、環境中に煙とともに散っていくわけです。それを浴びたら、リスクが生じると考える人たちがいたのは確かなんですが、それに行政も負けてしまったというところが、私は非常に情けないと思うんです。もっとオープンに、このくらいの被曝(ひばく)であれば、リスクはこんなものですよと、国民とのもっと自由な対話が必要なのではないか。

 そういうものがベースにならないと、やはり気持ちだけで福島を支えたいと言っても、実際の行動には結びつかないのではないでしょうか。

 国民一人ひとりがリスクの大きさを考えて、これは福島のために我慢できる、ぜひ支えるために買ってあげようという発想にならないといけないのでは。リスクを理解しないで、単に助けようというのは、実際にはうまくいかないだろうと思います。

 田中 米原さん、いかがでしょう。

 米原 同じことを私も考えていたんですけれども、今、ほかの県に避難している福島の子供が、放射線がうつるのではないかといって、いじめに遭う、そんな問題が指摘されています。こうした風評は絶対になくすべきで、そのためにはもっと国民全体が放射線のことを理解して、どうすればいいかということをしっかりと考える必要があると思うんですね。

 私たちが食べているものには全部、自然の放射性物質が含まれています。そういったことを考えれば、少しリスクが上昇しただけでそんなに影響が増えるわけではないということがわかります。

 もっと放射線のことを、国民全体に理解してもらうことが大事なことだと、私は思います。

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