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対談(3)リスクゼロは不可能

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 田中 日本は、例えばBSE(牛海綿状脳症)の問題が起きたときも、外国から牛は輸入しないとか、輸入するんだったら全頭検査しろとか、とにかくリスクは少しでもあったらいけないと、どうもそういう考え方が根強いようです。放射線の場合も、リスクはゼロでなければ困るという考え方もあるようですけれども、これはどういうふうに考えるべきなのでしょうか。

 鈴木 放射線に関しては、自然界に放射性物質があって、私たちは常に一定レベルの被曝(ひばく)はしている。それとの関係で、どの程度のプラスアルファの被曝になっているか、という考え方になると思うんです。だから、放射線に関してゼロというのはあり得ない。

 例えば、食品中のセシウムはゼロでないといけないと言うけれども、私たちは食品から、放射性カリウムを摂取し、常に年間0.17ミリ・シーベルトぐらいは被曝してしまうんです。そのリスクというのは、常に持っているわけです。呼吸をすればラドンを吸い込みます。これも、日本ですと0.5ミリ・シーベルト弱の線量です。

 ですから、放射線に関してゼロリスクを求めるというのは不可能です。あるレベルの放射線被曝というのは、受容しないといけない、受け入れないといけないと思っています。

 田中 ほかに日常生活で放射線を避けていく工夫として、どういうことができるのでしょうか。

 米原 やはり、測定しないと安心できないということがあると思います。高いところはないか測定してもらうのが、安心のためには一番だと思います。もし、測定できないのなら、講演でご説明したように、3月中に降った雨がたまって土にしみ込んだようなところがあれば、そこの土壌を掘って、どこか遠いところに埋めるという方法があります。

 今のところ、全身測定の結果などから判断して、内部被曝の線量はそれほど大きくならないので、外部被曝のほうを注意しなければいけないと思います。外部被曝で高くなるようなところはやはり注意して、もし人が常に近寄る場所で高いところがあるようであれば、何らかの低減策をとることが重要だと思います。

 田中 そうすると、やはり線量計などは買ったほうがいいんですか。結構、高価なものだと思うんですが。

 米原 比較的安価で特にGM式のものは非常に線量が高く出るものがあり、それで余計に心配になってしまうことがあります。できるなら、自治体かどこかで貸し出し制度をやってもらうのがいいですね。そして、心配な方は測定する。もし、専門家に測定してもらえるなら、それが一番いいと思いますね。(続く)

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