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[胃がん] リスク検査で早期発見を

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 胃がんは、早期に発見できれば治療できるようになり、亡くなる人は減少傾向にあります。それでも、胃がんによる死者数は年間約5万人います。国立がん研究センターの統計(2009年)では、男性のがん死亡の2位、女性でも3位を占めています。

 早期発見には、定期的な検査が何より大切ですが、エックス線検査(バリウム造影)や胃カメラなどの内視鏡検査に積極的でない方もいらっしゃいます。そのような方には、1回の血液検査で済む「胃がんABC検査」を勧めます。

 胃がんの原因とされるピロリ菌感染の有無、萎縮性胃炎の程度(ペプシノゲン=PG=量)を調べます。これで、胃がんにかかりやすいかどうかの危険度が分かります。

 検査結果からピロリ菌、PGをそれぞれ「感染なし、萎縮なし」がA、「感染あり、萎縮なし」がB、「感染あり、萎縮あり」がC、「感染なし、萎縮あり」がD――の各群に分類、D側へいくほど胃がんの発症リスクが高まります。

 こうして自分の「胃がん危険度」を知っておけば、どんな検査を受ければよいのかの目安になります。危険度が高いと判定された方は、年1回の精密検査を勧められるでしょう。

 定期検診に導入している自治体や企業の健保組合もありますが、費用は原則、自己負担です。ピロリ菌外来などのある病院で受診できます。(聞き手・笠井孝之)

 

 北野病院(大阪市北区)消化器センター内科部長

 八隅秀二郎さん

 

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