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俳優 大沢樹生さん 42

 メディアなどでお馴染みの芸能人、有名人だって、一人の人間として病気や心身の不調と向き合っています。苦しかった経験や、病によって気付かされたことなど、率直な思いをお聞きします。

一病息災

[俳優 大沢樹生さん]腹壁破裂(1)妊婦健診、息子に異常

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 1980~90年代、ローラースケート姿のアイドルグループ「光GENJI」のリーダーとして活躍。「ガラスの十代」「パラダイス銀河」などのヒット曲を生み出し、国民的な人気を誇った。

 前妻と結婚したのは96年。子どもを授かったのがきっかけだった。俳優を目指そうと、グループを脱退して2年が過ぎていた。

 「問題があるようです」
臨月を前にした妊婦健診。超音波(エコー)検査でおなかの赤ちゃんに異常が見つかった。ただ、詳しいことは生まれてからでないとわからないという。

 「腹壁破裂です」。出産後、医師は険しい表情でそう告げた。腸がおなかの外に飛び出している病気で、早い時期におなかを閉じる手術が必要という。

 保育器の我が子をそっとのぞいた。おなかに大きな赤紫色の風船が載っているようだった。ショックだった。それでも思った。

 「よくぞ生まれてきてくれた。ありがとう」

 男の子で、零次(れいじ)と名付けた。「零」は無限の象徴。「次」は、新しい時代をたくましく生き抜いてほしいという願いからだ。

 手術は3か月後に行われた。手術前、医師が言った。「全力は尽くすが、最悪の事態も覚悟してください」

 手術室前のソファで成功を祈った。「零次、がんばれ」。手のひらはじっとり汗ばんでいた。

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