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高齢者の性・ブログ

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宋美玄さんインタビュー(3)性器の正常な状態、自分でチェック

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 ――普段から相手を思いやり、相手の表情を見て、相手が快適に過ごせるような関係を作っておかないと、ベッドの上で急に相手はわからないということですね。

  人間のコミュニケーション能力って本当にピンキリ。センスのいい人だと、いきなりぶっつけ本番でもすぐわかるし、それこそ、一切通じない人もいる。なかなか一概には言えないけど、一般的にアドバイスするとしたら、ベッドの上だけの問題じゃなくて、普段から口に出すこと、出さないことかかわらず、相手の気持ちを考えようよという、ものすごく当たり前のことですよね。その延長上にセックスはあると思うんです。具体的に言うと、男性が女性の性器に触れていて、女性がそれなりの声をあげていたとしても、腰が逃げていたらそれは気持ちよくないということであるわけです。

 ――ただ、普段の生活では思いやりのある夫婦やカップルなのに、ベッドの上ではAVのスイッチが入るという人も多いと聞きます。

  とっても仲がいいのに、性に関することだけコミュニケーションが閉ざされたカップルっているんですよ。性の部分だけものすごく未熟で、「AVセックス」だったということもある。でも、相手に、体の声を聞く能力があれば、「こういうことやっても、この人本当は喜んでいないかも。こうした方がいいかも」と自分で感じ取るし、女性からも伝えて何回かやっていれば、そのうち合ったりもしていくわけです。

 だから、元々の能力もあるし、その2人がどれだけ、いいセックスをしようという意志があるか、いかに互いにちゃんとコミュニケーションを取るかということで、大きく違っていくと思います。

女性も、きちんと伝える努力が必要

 ――女性が我慢したり、演技したりすることも問題だと指摘されています。女性の方でもきちんと伝える努力をしないとダメなんでしょうか。

  相手が下手過ぎて、「もう苦痛。早く終わってくれないかな」と思ってイッたふりをしたとしても、相手からしてみたら、「おおー!俺のテクでイッたぞ」となるじゃないですか。そしたら、次も同じことが起こるでしょ?「うちの彼氏ヘタでさあ」と愚痴ったとしても、「あんたも加担してるねん」という話ですよ。離婚と同じで、片方だけが悪いという話じゃない。演技して、助長する女性も共犯ですし、相手だけに文句を言う問題じゃない。

 ――嫌なら、嫌とはっきり言わないまでも、何かしらの意思表示をしたほうがいい?

  痛っと言うとか、腰を引くとかね。

 ――具体的な意思表示の方法も、本の中で指南されています。

  基本的に、日本の男性ってプライドが高いわ、傷つきやすいわ、なんかややこしいじゃないですか。だから相手を傷付けず、褒めながら育てる。男女が一番うまくいく方法だと思うんですよ。女性が大人になることがね。

 それでもどうしようもなかったことも経験しているので、ダメな時はダメだと思っています。全員ができるわけではないとは正直思いますし、それでもその人と一緒にいたいと思えば、その部分は目をつぶればいいということだとも思います。

 ――痛みがあったり、感じることができなかったりして悩んでいる人は、自分が異常なんじゃないかと自分を責めることも多いと書かれています。女友達同士でも、性については相談しづらい、真面目に話すこともできないという土壌がなぜあるのでしょうね。

  やっぱり性は悪いものとずっと言われているし、男同士なら、マスターベーションするのが当たり前って男女とも思っていて、オカズのやり取りとか、趣味を話し合ったりもできる。それに対して女性は、マスターベーションなんてしないことに表向きなっているし、イクことを知らないまま一生を終えることもできるので、男性ほど性の話題を出すきっかけがないですよね。

 実際は、女性も初体験の前にマスターベーションでオーガズムを得た人が6割ぐらいいるんですよ。びっくりするのですが、でも逆に4割の人は、オーガズムを知らない状態で初体験を迎えるわけです。女性の「イク」って目に見えない。男性は精通があるから、12歳ぐらいで、「ああ体が大人になった」と、じゃあこれを定期的に出そうということになって本能の下にするわけです。でも女性は生理になっても、いきなり夢精したりはしない。そうすると、オーガズムというものを知らずに一生を終えることも十分ある。

自分の性器、見て触れて知る

 ――そういう中で、先生はまず女性は自分の性器を見なさい、触れなさいと訴えています。マスターベーションの仕方も具体的に伝えています。なぜでしょうか。

  まず、セックス以前に、自分の性器をまったく見たことがないと言う人が多い。でも、性器って女性として生きていると、痛かったり、かゆかったり、それなりにトラブル起きるでしょう?しかも人によっては、イボがはえたり、においがしたり様々ある。そこで初めて病院に行って診察してもらうよりは、自分で正常な時をチェックしておけば、今は異常なことになっているということが、自分でわかるじゃないですか。ここになんかできているからかゆい、痛いとか、わかるでしょ?

 ――確かに、自分ではなかなか見ませんねえ。

  ないでしょう?ヘルペスができていたり、コンジローマができていたりとか、色々起こりうるんでね。やっぱり正常な時、何も起きていない時、自分の中である程度こんなものだという、「外陰部データベース」を持っておいた方がいいと思うんですよ。

 ――触れた方がいいともおっしゃっているのは、自分がどう感じるかわからなかったら、人に感じさせてもらうことなんてできないよということですかね。

  そうなんですよ。相手に、「ごめん。その愛撫イマイチ」とだけ言っても、「じゃあどうすればいいの?」って、やる気を失わせるだけじゃないですか。それよりも、もうちょっとこういうふうにしてくれた方がいいって言った方がいい。

 だいたい女性のオーガズムって、男性みたいに単純な刺激で全員が達するものでもないので、やっぱり強さなり、触れ方なり、色々ある。それを相手に、「なんだかようわからんけど頑張って」とかというのではだめ。この広い土地からトリュフが埋まっているから取ってきなさい、とか言われても無理でしょう。豚がいないと(笑)。豚の代わりに、自分でトリュフへの道を知っておいて、うまく誘導するということなんですよ。(続く)

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岩永直子

読売新聞 医療部記者

39歳、夫と二人暮らし

趣味は居酒屋巡りとダイエット

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4件 のコメント

「隠し所」と教えにあり・見ない見せない

淑女

昭和一桁の女性は「性器は視ない、見せないところ」との教えを受けてきました。古い話で恐縮ですが、白木屋の家事ではおこしに和服姿で、高いところから飛...

昭和一桁の女性は「性器は視ない、見せないところ」との教えを受けてきました。古い話で恐縮ですが、白木屋の家事ではおこしに和服姿で、高いところから飛び降りることができず、たくさんの女性が火に焼かれました。見られることと命を比べ、命を捨てたのです。

自分の性器をまったく見たことがないと言う人が多いのは、私たちには理解できます。性についてはお作法の先生から、結婚したら相手の男性に身を任せることと教えられました。

宋美玄さんインタビューの内容はとても恥ずかしく、このPCを人に見られていないか心配しながらよんでいます。
そういう女性もまだ存在しているのです。

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知らずに一生を終えることも

ふこうへい

 >女性のオーガズムって、男性みたいに単純な刺激で全員が達するものでもないので、やっぱり強さなり、触れ方なり、色々ある。 男には信じられない女性...

 >女性のオーガズムって、男性みたいに単純な刺激で全員が達するものでもないので、やっぱり強さなり、触れ方なり、色々ある。

 男には信じられない女性の身体。単純と言われる男でも、十分満足できる女性と、何となく出てしまう女性がいます。

 この後者はきっとオーガズムを知らずに終わる人なのでしょうね。
 神は同じ手で男性と女性を創造されたのに、味わえない女性が多いとは、不公平ではありませんか。

 お手合わせした5人の女性、自分でトリュフへの道を知っていました。豚の鼻でなく、天狗の鼻で探り当てました。
 80近くなってもトリュフのかぐわしい香りとジューシーなおまんじゅうを、じっくり堪能しています。

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女性に見せられるのですか?

はずかしがり

 熟女大好きオヤジさんのコメントを読んで、驚いています。40代以下の方でしょうね。 結婚するまで他人に性器を見られるのを嫌いました。内風呂でした...

 熟女大好きオヤジさんのコメントを読んで、驚いています。40代以下の方でしょうね。
 結婚するまで他人に性器を見られるのを嫌いました。内風呂でしたから家族以外の人に見られた経験がなく、婚約中も肉体関係を考えませんでした。
 今に思うのですが、中途半端な時代に生まれたと思います。
 10歳年上の兄は夜這いに行って、何人もの女性と交わったそうです。日記帳に女性マークがついていて3とか4とか書いてあります。
 東京多摩地方でのことです。近所の家の嫁さんは夜這いに行って一人娘を孕ませてしまい、嫁にしました。一人娘で大事にしていたので、その青年が夜這いに来るのを親は待っていたのです。その青年は二晩続けて同じ女性とセックスした。その後、親は絶対他の夜這いに来た男を追い返したので、種の持ち主が分かったので青年は諦め?て嫁にしたというわけ。
 今の時代、「大人の恋愛」と銘打って堂々と講演会が開けるのですね。昭和一桁の男性も聞いたそうですが、女性経験が多い(失礼)方でしょうね。
 今女性を抱けるとしたら、骨がとろけるまでしっかり愛撫して、女性を喜ばせる気になっています。

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