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高齢者の性・ブログ

yomiDr.記事アーカイブ

宋美玄さんインタビュー(1)性の知識、教育を受ける場がない

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 記者の都合で更新が度々滞るこのブログですが、なんと前回の更新から2か月も経っていたのですね。大変ご無沙汰しておりました。

 あまりに長い期間、発信がなかったので、ご意見番や常連さんら複数の方から、「体を壊したのではないか」 「震災で心に傷を負っているのではないか」と心配してくださる声も頂きました。本当にありがたいことですし、申し訳ないことをしたと反省しきりです。

 ヨミドクターも新しい装いとなり、私はもう引っ込んでもいいのではないかとも思うのですが、書き残していることもございますので、どうかもう少しお付き合いください。

 実は、随分前に、『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』で有名な、産婦人科医の宋美玄(そん・みひょん)さんにインタビューをしておりまして、掲載が延び延びになっていました。「ヨミドクター3年目突入」を記念して、今日から、インタビュー全文を4回連続で掲載したいと思います。宋先生は最近、ご自身の妊娠も公表され、公私ともに充実していらっしゃいますね。

 このインタビューは、宋先生が、「女性のためのセックス講座」と銘打って書かれた『幸せな恋愛のためのSEXノート』(ポプラ社)の出版に合わせて行いました。ポプラ社様のご厚意で、こちらのブログの読者のために5冊プレゼントしていただきました。最終回に応募要項を載せますので、皆様、どうかご応募ください。

女性に自分の体のこと、もっと知ってほしい

 ――『女医が教える――』の内容は、女性をオーガズムに導くための正しいテクニック指南の本でした。もちろん、勘違いしているカップルに正しい知識を伝えるのは大事なことですが、ただ、男性誌の取りあげ方などを見ていると、「テクニックさえ身に着ければいいのだ」という誤解も与えてしまったような印象があります。その点、『幸せな――』は、どうしたら心と体を通い合わせることができるか、コミュニケーションの方法を具体的に書かれています。

  男性誌は、どうしても、テクニックやら表面的なことに食いついてしまいます。あの人らは、テクニックとかそんなのが好きなんですね。『幸せな――』は、女心を知りたかったら読んでねという感じで書きました。

 ――なぜ、女性に向けて書かれたのですか?

  普段、診療の場で接しているのが女の子たちで、彼氏にセックスで酷い目にあってとか、望まぬ妊娠をしたとかという話をよく聞きます。でも、彼任せにしているのも悪いし、自分の体のことをもっと知ろうよと思うんですよね。

 私もまあまあ、頭のいい高校を出たのですが、同級生の女の子が、「卵巣って2個あるん?」とか、真面目に言うんです。習ってないかもしれないけど、常識じゃないかと思うのですが、あまりにも性に関して無知なんですよね。

 例えば、性器から血が出ているとか、かゆいとかは自覚して病院に行くのですが、半年ぐらい生理が止まってようやく病院に行くとか、生理や妊娠に関しては、全然知識がない女性が多いのですよ。極端な話だと、本当におなかが大きくなって出産するまで、妊娠に気付かない子もいるんです。珍しくないです。

 ――セックスについても、自分の体の仕組みに無知なために問題が起きることもあるのでしょうか。

  生理が不順で、不正出血が多いと訴える女性が、よく診ると、子宮からの不正出血ではなくて、膣の壁がひどく傷ついていたということもありましたね。濡れてもいないのに、彼氏が無理やり突っ込むとか、あとは、ものが入ったまま取れなくなったとかいうこともありました。

 また、セックスの悩みで多いのは、「痛い」とか「感じない。気持ちよくない」とか、「濡れないのはお前が変だと言われた」とかです。自分の体のことを知らなくて、それこそ、マスターベーションなどで、自分の性器なり性感をよく知っていれば、相手に「お前が変だ」と言われても、相手がセックス下手なだけじゃないかとわかるのに、真面目に悩む。

 診察の場では、最初からそういうことを訴えて来る人もいるし、表向きはがん検診に来たのだけれど、悩んでいるのはセックスのことだった、ということはあります。

 後は、問診票には何も書いていないけれども、おなか痛いとか生理不順について話しているうちに、「ここで聞いて良いのかわかんないのですが」と話し出す人もいます。

 ――医師に話すまで、一人で抱え込んでいる人が多いようです。なぜそうなってしまうのでしょうか?

  やはり、まず学校で習わないじゃないですか。友達同士でも、五十歩百歩の知識しかない。何と言っても、男の方が、女の体というのは、AVのようにすごく反応するもんだと思い込んでいて、その通りにならないからお前がおかしいと、そのまま言うんです。

 そう言われて、悩んで病院に来る女性がいるのですが、それは単に相手の言葉の暴力です。「不感症じゃねえのか」とか、「ほかの女は感じた」だとか、「もっと濡れた」だとか言う人もいるみたいで、昔の女と比べるなんて最悪やって思うんですけれども。

DVの構造と似ている

 ――それをそのまま信じちゃうのもおかしいですよね。

  女の子の方も、「私が悪いんだ」と思うのですよね。なんかDV(ドメスティック・バイオレンス、パートナー間の暴力)の構造とよく似ているんですけれども、すごくひどいこと言われ続けると、腹がたつより、「自分が悪いんだ」と思ってしまう。なぐられている方が、「自分が悪いから殴られるんだ」と思ってしまう人がいるように。客観的に見れば、その男がひどいだけやでと思うんですけれども。

 日本では性の知識を得るのは過激なAV(アダルトビデオ)だけで、普通の教育を受ける場がまったくないので、仕方がないところもあるんです。そういう暴言、勘違い男がいっぱい出てくるような土壌が日本にある。個人の男を責めてももうしょうがないのかなと思うのですよね。(続く)

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岩永直子

読売新聞 医療部記者

39歳、夫と二人暮らし

趣味は居酒屋巡りとダイエット

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4件 のコメント

疼きっぱなしのじいさん

当たることも出来ない意気地無し

67歳の方や70歳の方がセックスに努力していることにあこがれます。小生、喜寿を過ぎてもてもまだ身体が疼いて 疼いて困ります。妻は病気でレスが30...

67歳の方や70歳の方がセックスに努力していることにあこがれます。小生、喜寿を過ぎてもてもまだ身体が疼いて 疼いて困ります。妻は病気でレスが30年以上続いています。妻は小生に「私の知らない人と、分からないようにやってきていい」と言います。

治らない病気なのでレスを受け入れざるをえません。しかし、妻以外の女性とも性交をしたことがない身体は疼いて、3日に1回程度のオナニーではむなしくとてもやりきれません。

15歳の性欲の強い中学生に、「経験豊富な熟女にやらせてくださいと土下座してご覧」と、人生相談にに出ていました。

何度も機会を見つけては女性を口説こうとしましたが、酒が飲めないこともあって酒の上の冗談と言い逃れが出来ないので、身の上話で終わってしまうことばかりです。気が小さく知人に土下座して頼むことが出来ません。

毎晩妻に寄り添いながら寝ていますが、眠れないために睡眠導入剤を使って、毎日夢精でも良いからセックスする夢を見たいと思っている意気地無しです。


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「月一Gと週一S」

ハマのおじいさん

「月一回のゴルフと週1回のセックス」が私の当面の目標です。現在67歳ですが、最近はなかなかこの目標をクリアできない状況です。「目覚めた70歳」さ...

「月一回のゴルフと週1回のセックス」が私の当面の目標です。
現在67歳ですが、最近はなかなかこの目標をクリアできない状況です。

「目覚めた70歳」さんの書き込みを見てとても励みになりました。
やはり相手にも喜んでもらうようにしないといけないのですよね。
「潤滑ゼリー」と「バイアグラ」と「クンニ」で、70歳すぎてもなんとか
頑張れそうな気がしてきました。

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分かりますね!

熟女大好きオヤジ

いや~このお話分かりますね。まさに学校で教わらないので、いろんな本や経験ある友人や先輩から聞くしかないんですよね。 その中には、間違った情報が多...

いや~このお話分かりますね。
まさに学校で教わらないので、いろんな本や経験ある友人や先輩から聞くしかないんですよね。 その中には、間違った情報が多いんですよね。
私も小学生高学年から興味が湧きいろんな大人の本を良く読んだものです。
どうも日本は、性教育に重点を置かない国柄ではないかといつも思います。
いろんな団体が一生懸命に性教育普及の為に努力しているんですが、どうも男性教員をはじめ各級議員等が頭が固いのか恥ずかしいのか積極的で無く力を貸そうとしないそうです。 本当に未だに進歩がないのが性教育の分野なんです。
ここが遅れているのも経済大国の割りには悲しい現実です。
間違った情報により多くの青少年少女達の体と心が傷ついています。
そして特に女性への無知な行為に問題があります。
やはり若い時期から特に男性には念を入れて性教育を受けさせたいですね。
そういう意味でも宋さんのお話は、本当に共感出来ますね。

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