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テンダー ・ ラビング ・ ケアとは

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 TLC。この言葉が何を意味するかご存じですか。TLCは、「Tender Loving Care」という医療の専門用語の一つです。

 今、日本全国では独立したホスピス5か所と、病院に附属して癌末期の患者を収容する緩和ケア病棟、英語でPalliative Care Unit(PCU)の病棟が全国で216(病床数は4,522床)あります。がんで死亡する日本人は1年に34万人もいますが、緩和ケア病棟に収容されて死亡される方を収容出来る病床はそのニーズの1.3%にとどまっています。

 このPCUでは、いよいよその患者が1両日のうちに死亡するということが、担当医によって判定されると、昼間の勤務の看護師も、夜勤の看護師も、勤務時間を超過しても、患者が死亡されるまで、患者の傍(かたわ)らにいます。あたかも患者とともに死ぬような思いです。

 最期のケアが始まる時には、担当の看護師は入院の記録の中に日付と時間とともに、「テンダー ・ ラビング ・ ケア」、略してTLCと書き、サインをします。テンダ―とは心優しいという意味です。即ち優しい愛のケアです。それをTLCの略語で書きます。

 患者をPCUのすべてのスタッフやボランティアグループの方々全員が最後のお世話をし、患者は痛みや死の不安からも解放されて昇天するということになります。

 当人を最上に愛する友や両親、家族は、TLCのサインがされるとみんなが集中して、患者の手や足をマッサージしたり、患者の好きだった音楽をかけたり、音楽療法士が患者の気持ちに一番あった音楽を楽器で奏でたりします。患者と音楽療法士とがデュオすることもあります。

 音楽は、言葉ではコミュニケートできなくても、人と人との心をつなぐ働きをします。

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