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介護・シニア

読み上げ簡単「音声コード」

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文字情報を視覚障害者へ…携帯で可能に

携帯電話を補助器具に載せて使えば、確実に音声コードを撮影できる

 視覚障害者向けに、文字情報を音声にして伝える技術が進歩している。注目されているのは「音声コード」。切手大のコードに約800字分の文章を記録できる。これまでは専用の読み上げ装置で内容を聞いていたが、今春から携帯電話の一部機種を使って聞けるようになった。広報誌や商品カタログなどコードが導入される事例も増えている。

 4月発売のNTTドコモの携帯電話「らくらくホン ベーシック3」には、音声コードの読み取り機能が搭載されている。機能を作動させてからコードをカメラで撮影すると、音声で読み上げが始まる。「コードの中の文字情報が、手軽に音声で聞ける。ぜひ活用して」。音声コードの普及に取り組んできたNPO法人日本視覚障がい情報普及支援協会(東京)副理事長の能登谷和則さんは話す。

 音声コードが開発されたのは2002年。ただ専用の読み上げ装置は、価格が10万円近くすることもあり、普及したのは1万台ほどにとどまる。携帯電話への機能搭載が、音声コードの利用拡大につながるのではと期待されている。

 目が不自由な場合、携帯電話のカメラで音声コードを撮影しにくいという心配もある。そこで「補助器具」も発売された。器具の上に携帯電話をセットし、下に音声コードを差し込めば、正確に撮れる。

 音声コードはどこで活用されているか。自治体のお知らせや広報誌、福祉機器のカタログなどのほか、「ねんきん定期便」の封筒にもコードが印刷され定期便についての説明が入っている。政府が作った東日本大震災の被災地向け小冊子にも活用された。

 音声コードの作成は比較的簡単だ。専用ソフトがあればパソコンのワード文書をコード化できる。能登谷さんは、「目の不自由な人の多くは点字を読めないのが実情。今後は、料金の明細書や請求書、薬局で出す薬の説明書といった個人向け文書にもぜひコードをつけてほしい」と話す。

 小説や専門書の朗読音声を収録した「録音図書」の分野も新技術の利用が広がる。

 ボランティアの朗読は、これまではカセットテープに録音された。1冊を収録するのにテープ十数本が必要になることも珍しくなかったが、「デイジー図書」と呼ばれるCDへの切り替えが進んでいる。日本点字図書館(東京)の担当者は、「通常の音楽CDとは異なり、再生専用機を使って聞く。分厚い本を朗読してもほぼCD1枚に収まる」と説明する。同図書館では、今年4月から、貸し出しをこのCDのみに切り替えた。

 2010年4月からは、全国の点字図書館などで作る団体が、「サピエ図書館」という電子図書館の運営をスタート。デジタル録音された朗読を、パソコンを使ってインターネットを通じて入手し、音声で楽しむことができる。

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