歌手 伍代夏子(ごだいなつこ)さん 49
一病息災
[歌手 伍代夏子さん]C型肝炎(2)漢方薬でアレルギー、肺炎に
ウイルス感染が分かり、月1回、血液検査を受け、様子を見ることにした。GOT、GPTの検査値は女性としては高い40~50台で、時折70程度に上昇した。
医師との話し合いで、GOT、GPTの検査値が100を超えたらインターフェロン治療を始めることにした。ただ何もしないと不安で、シジミ、野菜スープ、青汁、クマザサのエキスなどの健康食品を試した。
漢方医にも「心配だから」と処方をお願いした。これが落とし穴だった。
漢方薬の成分でアレルギーを起こし、肺の奥で空気交換がうまくできなくなる間質性肺炎で倒れた。救急車で病院に運ばれ、酸素マスクを口に当てられた。
「私、息はできるから、マスクなんか要らないといって外そうとしたら、『唇が真っ青。肺が働いていないのよ』と看護師さんに鏡を突きつけられました」
すべての仕事をキャンセルしてもらい、1か月間入院した。健康食品を摂取したり、代替療法を受けたりすることはやめた。
「仕事で疲れると数値が上がり、休めば下がる、というわけでもない。結局、ウイルスの機嫌次第だと思うことにしました」
経過観察を始めて10年以上がたった。「ウイルスと共存するのも可能かも」と思い始めた。その一方で、新しいインターフェロン治療薬のニュースを目にする機会も多くなっていた。
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