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(1)症状…血管の弾力低下、心筋梗塞・脳梗塞などの原因に

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 健康的な生活を送るためのヒントを学ぶ「動脈硬化予防フォーラム」が5月29日、東京都新宿区の新宿住友ホールで開かれた。高血圧や糖尿病、喫煙などが原因となる動脈硬化は、進行が気づきにくく、「沈黙の殺人者」とも呼ばれる。動脈硬化の進行を防ぐ生活習慣などについて専門医らが話し合い、会場を訪れた約200人が聞き入った。


主催 第28回日本医学会総会、動脈硬化予防啓発センター
後援 読売新聞社、NHKエデュケーショナル
助成 公益信託日本動脈硬化予防研究基金

パネリスト(順不同、敬称略)
島田和幸 自治医大病院長
植木浩二郎 東大医学部糖尿病 代謝内科准教授
名郷直樹 武蔵国分寺公園クリニック院長
髭男爵 お笑いタレント

司会:好本恵 フリーアナウンサー

 ――動脈硬化とは、どんな状態のことですか。

 植木 血管は内膜、中膜、外膜の3層構造で、内膜を覆い、血液と接するように内皮細胞があります。動脈硬化は、内膜が厚くなったり、内皮が傷ついたり、血管の弾力が低下したりする病気です。

 高血圧、糖尿病、喫煙、加齢などが原因で病気が進行すると、血管内皮が破れて血液の塊(血栓)ができ、血管がふさがれたり、血栓が別の場所に飛んだりします。その結果、心臓の筋肉(心筋)に血液や酸素を送る冠動脈が詰まる「心筋梗塞」や、脳血管が詰まる「脳梗塞」になります。

島田和幸(しまだ・かずゆき) 自治医大病院長 1973年東京大医学部卒業。高知医大講師、自治医大教授などを経て2006年より現職。専門は循環器内科学、老年病学、高血圧の研究と治療。

 島田 動脈硬化と言いますと、心臓病や脳卒中のような病気ばかり思い浮かびます。しかし、動脈硬化が進むと、足の動脈が詰まって足を切断したり、腎臓が悪くなったりと、全身の状態が悪くなります。病気が相当に進むと、非常に怖い病気になるのです。

危険因子、1つならOK…名郷

 名郷 動脈硬化で一番重要な危険因子は、年齢です。年を取っていく以上、動脈硬化は、ある程度、避けがたい側面があります。その上で、高血圧、糖尿病、脂質異常症など、たくさんの因子がかかわりあって動脈硬化が進みます。危険因子を一つだけ持っていても、それほど問題ではなく、いくつも重なると、動脈硬化から心筋梗塞や脳卒中につながると考えることが重要だと思います。

髭男爵(ひげだんしゃく) お笑いタレント 2000年にコンビ結成。08年に貴族(山田ルイ53世、右)と召し使い(ひぐち君、左)という設定に変更して人気を集め、テレビなどで活躍中。

 髭男爵・山田 我が輩は体重が133キロあり、たばこも吸いますし、運動もしません。年齢は30代ですが、きっと、動脈硬化が進んでいますね。

 髭男爵・ひぐち 僕は酒もそんなに飲まないし、たばこも去年、健康のことを考えてやめました。今は元気なのですが、父親が心筋梗塞になったことがあります。両親ともに高血圧で、塩分摂取を控えるようにと、「漬物ドクターストップ」がかかっています。だから、ちょっと心配です。(つづく)

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