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講演(2)緑内障…40歳過ぎたら、積極的に検診を

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第6回 医療機器市民フォーラム

 主催 : 医機連(日本医療機器産業連合会) 、 医療技術産業戦略コンソーシアム(METIS)
 後援 : 内閣府、厚労省、経産省、文科省、日本眼科啓発会議


講演者 : 富田 剛司 氏  東邦大学医学部眼科教授

 1980年岐阜大学医学部卒業。米国ボストン タフツ大学医学部、フィンランド ヘルシンキ大学医学部留学後、岐阜大学医学部眼科講師を経て、99年東京大学大学院医学系研究科眼科助教授、2007年より現職。


 緑内障は失明というイメージが強く、皆さんは、悪魔が到来したかのように感じると思います。しかし、私のイメージは、毒蛇や猛獣です。正体が分からないのではなく、毒蛇・猛獣も生き物です。サーカスで猛獣も芸をするように、相手を分かって付き合っていくことが重要です。

 ご存じのように、緑内障は眼圧が高くなる病気です。眼圧が高くなるのは、視神経に影響して緑内障がより発症しやすくなるリスクファクターですが、眼圧そのものが緑内障ではありません。「緑内障」とは目の神経が悪化していくわけです。

 失明の大きな原因は、緑内障があることを知らない、あるいは放置したためです。緑内障は、急激に眼圧が高くなれば急速に進行しますが、ふつうは非常にゆっくりと進行する病気です。

 
 
 
 
 
 

 日本ではどのくらい緑内障の方がいるのか? 40歳以上で5%です。100人のうちの5人、結構ありふれた病気です。そのうちの8~9割の方の眼圧は、正常人と同じ範囲にとどまっていることが分かっています。

 我々が物を見ているのは「黄斑部」という目の中心部です。100万~120万本の神経が集まっています。主に眼圧の影響を受け、目の神経が悪くなっていく病気が緑内障です。

 緑内障にはタイプがあります。閉塞隅角緑内障、開放隅角緑内障、キーワードは隅角です。特に原発開放隅角緑内障は日本人に一番多いのです。

 隅角とは、目の中にある水(房水)の排出口がある部分を呼びます[右図-上]。隅角がどういう状況にあるかが、診断する上で大きなポイントになります。日本人は、広い隅角である開放隅角のタイプがほとんどです。開放隅角は末期になるまで、自分は見えていると思っている方が多いのです。

 眼圧が高くない緑内障とはどういうことか。恐らく眼圧に対する感受性が人によって違っていて、その方にとって自分の目の圧力そのものが問題になります。眼圧以外にも目の神経の血液の循環などの因子が問題なのではないかと予想されます。

 緑内障の人はみんな目が見えなくなるのか? [右図-下]は、米国のシアトルでの調査です。15年間たっても100%ではありません。

 緑内障治療の目的は、進行を停止させるか、できるだけ軽くして、生涯にわたって生活に困らない視機能を維持することです。緑内障を早く見つければ治療もコントロールもやりやすい。40歳を過ぎた方は積極的に検診を受けていただきたい。(続く)

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