賢く外食
連載・健康プラス
(3)広がる低カロリーメニュー
カロリーや栄養バランスに配慮した飲食店も生まれている。大阪市内で3店舗展開する「低カロリーバイキングetsu(悦)」は、素材や調理法を工夫してカロリーを抑えたレストランだ。
一番人気の「煮込みハンバーグ」(50グラム)は脂身の少ない肉を使用し、タマネギはいためずに油分カット。コンニャクを細かくして混ぜ、75キロ・カロリーに抑えた。コロッケなどの揚げ物は、揚げた後に遠心分離器で油分を飛ばす。ご飯にはコンニャク製品を混ぜ、カレーは和風だしを使いカロリーを抑えている。
経営者の勝田良子さん(55)がこのレストランを始めたのは、糖尿病の夫が心筋梗塞で倒れたのがきっかけだった。共に割烹やすし屋を営む夫が入院して食事療法を受けたら、「まずい」と3日で逃げ出した。「食事に制限のある人の方が、食への思い入れが強い。おいしく食べて健康に導きたい」。管理栄養士と料理人が試作を重ね、2006年に開店した。
ファミリーレストランも軒並み健康メニューを置き始めている。「デニーズ」はメタボ健診が始まった08年前後から、野菜を多く使ったメニューを増加。「すかいらーく」グループも、低カロリーの健康メニューをそろえる。ファミレスでカロリーや塩分を表示するのは今や業界全体の常識。体と相談しながら賢く外食を利用したい。(岩永直子)
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