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医療部発

医療・健康・介護のコラム

救援は必ず届きます!

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 あまりの惨状に言葉を失います。

 阪神大震災、新潟県中越地震、新潟県中越沖地震。震災の現場を歩く度、心の中で祈りました。「もう二度と、こんな惨状を見なくて済みますように」

 日本は地震の巣だとはいえ、人の一生で大地震に遭遇するのは一度か二度のはずです。4度目は絶対にない!と信じていたのに。

 被災者は、これから長い避難生活が続きます。助かった命が再び脅かされるような事態は、絶対に避けなければなりません。

 阪神大震災では1000人近い被災者が、過酷な避難生活で亡くなりました。避難所で昨日、言葉を交わしたばかりのおじいちゃん、おばあちゃんがインフルエンザなどで倒れ、次々と亡くなっていく毎日。悲しみと怒りと絶望がぐちゃぐちゃになった思いを抱えながら、明日の希望につながる記事を書き続けました。

 あれから16年。災害医療は目覚ましく進歩し、救援体制は整備されました。医師の災害派遣、患者の緊急ヘリ搬送、医薬品の搬送体制、人工透析患者の救援ネットワーク……。今、被災地の外でも様々な人たちが、救援のために動いています。今回は被災地があまりにも広すぎて、救援の手が届いていないだけです。

 厳しい寒さが続きますが、もう少しの辛抱です。必ず、救援の手は届きます。それまで、とにかく元気でいてください。何とかしのいでください。必ず、生きのびてください。

 
 

 

佐藤光展 2003年から医療情報部。さまざまな診療科の話題に首をつっこみ、この2年は主に精神科を担当。あまりにもずさんな精神科医療の現状を知り、血圧を上げる毎日。

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医療部発12最終300-300

読売新聞東京本社編集局 医療部

1997年に、医療分野を専門に取材する部署としてスタート。2013年4月に部の名称が「医療情報部」から「医療部」に変りました。長期連載「医療ルネサンス」の反響などについて、医療部の記者が交替で執筆します。

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1件 のコメント

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被災地の精神障害者への支援について

hanatomo

この度の大震災で被災地におられる精神障害者の方々のケア、特に死活にかかわるライフライン・薬の供給と、安全で安心な避難場所・病院などの状況がどうな...

この度の大震災で被災地におられる精神障害者の方々のケア、特に死活にかかわるライフライン・薬の供給と、安全で安心な避難場所・病院などの状況がどうなっているのか、マスコミではまったく報道されておらず、同じく精神障害を持つ私としては、とても懸念し心配しています。


精神障害者、特に重篤な統合失調症を患っている患者にとって、薬がきれたら大変なことになります。しかし、何よりも懸念されるのは精神障害者自身が、現場において具合が悪くても声を上げることを遠慮しているのではないかということです(社会的偏見のため)。だからケアも後回しになっているという悪循環が生じているのではと心配です。


ネットでいろいろ調べてみたところ、いくつかの情報が得られました。


1)まず、東北関東大震災(東北地方太平洋沖地震)障害者救援本部が開設されたそうです。

支援のための基金への募金も求めています。東北関東大震災(東北地方太平洋沖地震)


2)各被災地の精神病院や一般病院の精神科での状況を知らせる掲示板が立ち上げられています。

以下の3団体が協力してサイトを逐次更新しています。

●地域精神保健福祉機構 コンボ(COMHBO)

●全国精神障害者地域生活支援協議会(あみ)

●ACT全国ネットワーク


被災地で取材を行っているマスコミ・メディアの皆さん、精神障害者も弱者であることに目を向け、いま被災地でどうケアされているのか、そして被災地の精神障害者の方々や精神科医などに有益な情報を提供してください。

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