タレント グレート義太夫(ぎだゆう)さん 52
一病息災
[タレント グレート義太夫さん]糖尿病(1)普通なら昏睡状態の数値
1983年、ビートたけしさんに弟子入りし、「たけし軍団」の一員としてお茶の間を沸かせた。
「師匠が飲食店に入っている間、弟子は外で待っているのが芸能界の常識。でも、『殿』(たけしさん)は皆を店の中に連れていってくれました」
しかも、料理を大量に注文する。残すと申し訳ないので、弟子たちが全部平らげた。「大きなすしおけにウニの軍艦巻きだけが並んでいたことも。芸能界に入って食生活が豊かになりました」。170センチ、80キロと“ちょい太”だった体重は114キロまで増えた。
異変を感じたのは、1995年。太めのタレントを集めた運動会「デブリンピック」という番組で体重を量ったら86キロしかなかった。普通に食べて、運動もしないのに、どんどんやせていく。体がだるく、無性に喉が渇いた。7月のある日、自宅でトイレに行こうと立ち上がった瞬間、目の前が暗くなった。次に気づいたのは救急車の中だった。
「夏バテかな」と思ったが、医師の表情は険しかった。「糖尿です。すぐ入院して」。正常なら110(ミリ・グラム/デシ・リットル)未満の血糖値が630もあった。「あなたが話していられるのが信じられません。普通は昏睡状態の数値ですよ!」
「と、糖尿…?」
前年に長年患った糖尿病がもとで、64歳で亡くなった父のことを思い出した。
【関連記事】