医療部発
医療・健康・介護のコラム
天皇陛下が検査を受けられる 「心虚血」 とは?
宮内庁は9日、天皇陛下が定期検査で、「心虚血」状態になると判明したため、精密検査を受けられることになったと発表しました。
心虚血について、榊原記念病院(東京都府中市)副院長の伊東春樹さん(循環器内科)にお話を聞きました。
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「心虚血」とは、「心筋虚血」の略です。心臓の筋肉(心筋)に酸素や栄養を送る冠動脈が狭くなったり、詰まったりして、心筋が血液不足になること言います。
具体的な病名としては、
(1) 冠動脈が狭くなって胸痛を繰り返す「狭心症」(2) 冠動脈が詰まり、心筋の一部が壊死(えし)する「心筋梗塞」です。
動脈硬化などが原因となります。主な症状は、前述の通り胸痛です。病気が初期の状態では症状が出ないことが多いと言います。糖尿病の持病があると神経障害が起きて、本来なら自覚するはずの胸痛を感じないこともあるそうです。病状が進んでいても自覚できない、ということがありえますので、注意が必要です。
検査は、自転車こぎなどの運動をさせながら心電図を撮る「運動負荷試験」や、造影剤を血管に入れて詰まり具合を調べる画像検査などが行われます。
治療は、病状が早期ならば経過観察または血管を広げる薬などを服用します。病状が進んでいると、足の付け根や手首などの動脈から細い管(カテーテル)を入れて狭くなった心臓の患部に金網状の筒(ステント)を留置するカテーテル治療、患部を迂回(うかい)する血管を縫いつけるバイパス手術が行われることがあります。
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元気になってください
usi
検査も大変と思いますが、頑張って早くよくなってください。
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