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冒頭発言・がん細胞を直接攻撃…室圭さん

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――続いてパネルディスカッションを行います。お一人ずつ、冒頭発言をお願いします。室さんから、どうぞ。

愛知県がんセンター中央病院薬物療法部長:室 圭(むろ・けい)
 1990年東北大医学部卒。国立がんセンター中央病院消化器内科スタッフなどを経て2006年から現職。名古屋大医学部非常勤講師。

 大腸がんの化学療法は、この15年で大きく進歩しました。私が医師になりたての頃、今から20年ほど前は、大腸がんは抗がん剤がほとんど効かないがんの代表でした。手術ができずに抗がん剤を使わなくてはならない患者を診る時は、患者さんも我々医師も非常に苦しい思いをする時代でした。

 約15年前から大腸がんに効く治療薬が出てきました。最近では、抗がん剤と異なる方法でがんを攻撃する「分子標的治療薬」の進歩がめざましくなっています。

 抗がん剤はがん細胞だけでなく、周囲の正常な細胞にも障害を与えてしまうので副作用が現れます。しかし、分子標的治療薬はがん特有の物質を目印にして攻撃するので正常細胞が受ける障害が少ないとされます。

 大腸がんは抗がん剤治療が効く時代になりました。治療を受ける場合、悲観せず、希望を持っていただきたいと思います。(続く)

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