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香りを医療に

連載・健康プラス

(3)西洋・東洋医学を補完

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 西洋医学や東洋医学に足りない点を補う「補完代替医療」として、アロマセラピーに取り組む医療関係者が増えている。

 内科や外科、小児科など5診療科を掲げる「(しゅ)クリニック」(東京都葛飾区、朱永真院長)は、必要に応じてアロマセラピーなど補完代替医療も提供する「統合医療」の実践で知られる。患者には、アトピーなどのアレルギー疾患や更年期障害、不定愁訴、慢性疾患など、治りにくい病気や症状の人が少なくない。

 東京都内の50歳代の女性は、更年期障害で、抑うつ症状や倦怠(けんたい)感、不眠などに悩んでいた。朱さんに勧められ、アロマセラピーを定期的に受けたところ、次第に症状は治まった。

 朱さんは「大学病院の外科や救命救急センターで働く中、進行がんや慢性疾患に対する西洋医学の限界を感じた。根治が難しい病気の場合、補完代替医療も合わせて行うと、治療効果が上がりやすい」と話す。

 アロマセラピーの良さは、抵抗感が少ないこと、人の手によるマッサージという方法があることだ。「精油自体の効能に加え、患者を温め、リラックスさせ、血の巡りなどを良くできる。自律神経のバランスを整え、免疫力を上げられます」(朱さん)。

 ただ、効能に関する検証など、課題も多い。「日本アロマセラピー学会」(東京)では、精油の品質確保や、成分の体への作用の解明などを進めていく予定だ。(針原陽子)

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