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すてきライフ

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上質の音楽、いつも身近

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 祖母は琴の先生で、私が子どものころは、たくさんのお弟子さんがいました。10歳のとき、私にも「尺八をやってみたら」と勧めてくれました。小学校で習った縦笛をいかにも楽しそうに吹いている姿を見ていたからでしょう。

 父も音楽好きで、家ではよくジャズや歌謡曲などのレコードがかかっていました。ジャンルの違いこそあれ、上質の音楽に囲まれて育ったことは、音楽家として恵まれていたと思います。クラシックやジャズの演奏家との共演など、邦楽の枠にとらわれない活動の原点になりました。

 がんを患った母が、49歳の若さで亡くなって15年になります。大切な人を失った悲しみとともに、祖父母から両親、自分へと命のバトンが引き継がれてきたことを思うと、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 祖母ら邦楽の演奏家と中学校を訪問する活動を始めたのは、20年ほど前です。先祖から受け継いだ文化と心を次の世代に伝えていくのが、私たちの役割ではないでしょうか。若い人には本当に良いものを聴いてもらわなくてはと考えています。ですから、いつも力が入りますね。 (聞き手・飯田祐子、写真・吉岡毅)

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 藤原道山(ふじわら・どうざん)さん 尺八演奏家。1972年生まれ。12月10日に東京で、来年は福岡、大分、名古屋などでデビュー10周年記念コンサートを開く。

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