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講演(4) 医師のコツがいる睡眠薬

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薬にもいろいろ

 睡眠薬を使う場合、最初は軽い薬で様子を見ます。睡眠薬は大きく分けて、短時間で早く効くタイプと、ゆっくりと効くけど長く深く効くタイプがあります。早く効くタイプは寝入りばなが悪い入眠障害に向いています。

 塩加減とか甘味料とか、料理を作るのと一緒で、睡眠薬の使用にはコツが必要です。患者さんの睡眠生活の習慣とか、職業とか、家の環境、騒音とか一軒家であるとか、山奥で一人暮らしだとか、都会で回りが工事中の家に住んでいるとか、トータルで考えてその人にあったお薬を出します。

 睡眠薬と言われる薬は、導入剤を含めて日本に約30種類あります。それを、単剤で無理なら、いくつかを組み合わせることもあります。年齢とか男女差もふまえて的確にアドバイスしてくれる専門医が必要です。探すなら心療内科、メンタルクリニック、精神科の専門医です。

 最近、都内には割とスリープクリニックも多いです。スリープクリニックは、日中の睡眠に関係していくナルコレプシーとか、夜間無呼吸症候群とか、特殊な病気を検査する場合に受診することになります。

 薬は、インターネットなんかで絶対買わないようにしてください。非合法で売っていますが、そういうのを飲んでいると、どんどん依存、乱用になっていきます。精神科、専門医、心療内科とかかれている所なら、間違った治療はしないと思います。もちろん内科の先生に相談して軽く済む程度であればいいのですが、なかなか難しければ専門医の門をたたいてください。

うつ病の患者 負のサイクル

 精神科、心療内科領域に関わる不眠で一番多いのはやっぱり、うつ病の患者さんの不眠です。うつ病の95パーセント以上は、不眠から始まります。不眠だと、なぜうつが悪化するかといえば、結局、脳の整理整頓をする時間がなくなるからです。ものを考える、思考を要する、物事を判断していく、集中していく、そういう機能は、 脳の中の整理整頓がされない状態になることで低下します。そこに悩み事がボーンとやってくるから、どんどんさばけなくなってしまいます。すると、判断ができなくなり、失敗をして、という負のサイクルになっていきます。

 うつ病で来られる方、パニック障害で来られる方が心療内科には多いのですが、そういう方の話を聞くと、大体8割方は睡眠も障害されています。だから不眠の治療も同時に行います。

講師 河村哲・風メンタルクリニック池袋院長
順天堂大学医学部卒業、同大学院修了。医学博士・精神科医専門医・精神保健指定医。カナダ・ブリティッシュコロンビア大学留学後、順天堂大医学部精神医学教室講師、外来医長、病棟医長・医局長等を経て現職。企業における心の健康、老年期認知症疾患、更年期の精神疾患、睡眠障害など精神医療全般にわたって活動している。風メンタルクリニック池袋のホームページはこちら
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