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田沼敦子の「かむかむクッキング」

[ きょうの健康レシピ ]

健康・ダイエット・エクササイズ

カリカリマーボー豆腐

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 健康な歯をつくるには、かむことがいちばん!

 「かむかむクッキング」を提唱されている歯学博士で料理研究家の田沼敦子さんのコーナーがスタートします。第1回のメニューは、子供も大好きな麻婆豆腐。ひと工夫加えるだけで、かむ回数が驚くほどアップしますよ。

 

 
 
 

ひと工夫加えて 「かむ料理」に

 子供の場合、かむ回数が少ないとあごの骨が十分に発達しないので、歯のおさまるスペースが不足しては並びが悪くなり、むし歯をはじめいろいろな病気の原因になってしまいます。反対に、よくかめば、歯によいだけではなく、脳が刺激され、活性化すると言われています。

 戦後、洋食化と同時に軟食傾向が強まって、よくかまずに食べられる料理が多くなりました。また、カレーライス、オムレツ、パスタ、ハンバーグなど子供が好きなメニューは、どれもよくかまなくても食べられるものばかり。そこで私は、身近な食材を使って、少し工夫するだけで自然にかむ回数が増える調理法を「かむかむクッキング」としてご提案しています。

 

絹ごしの代わりに 高野豆腐を使って

 今回ご紹介するメニューも、本来はやわらかい豆腐をしようする麻婆豆腐。でも、絹ごし豆腐の代わりに高野豆腐の代わりに高野豆腐を油で揚げたものを使用することで、しっかりとしたかみごたえを作りだしています。

 また、高野豆腐は、歯にとって大切なたんぱく質やカルシウムがたっぷり。亜鉛や食物繊維も豊富で、栄養面からみても優れています。この高野豆腐の揚げたてを、塩や砂糖でまぶすと、お子さんのおやつにぴったり。あんかけのメニューに使ってもおいしいので、ぜひ試してみてくださいね。

 また、麻婆豆腐にはひき肉を使うことが多いのですが、今回は、豚肉を細切りにして使うことで、よりかみごたえをアップさせています。

 ちょっとしたお母さんの工夫で、しっかりかめる料理ができあがります。意識して、お子さんの健康な歯づくりをサポートしてあげましょう。

 

作り方

(1) 高野豆腐はたっぷりのぬるま湯にやわらかくなるまで浸してもどす。手のひらではさむように水の中で押し洗いにし、にごった水が出なくなったら水気をしぼる。1個あたりを12等分の角切りしする。

(2) 角切りにした高野豆腐にかたくり粉をまぶし、中温の油でカリッとなるまで揚げる。

(3) 豚肉は細切りにし、ねぎとしょうがはみじん切りにする。フライパンにサラダ油を熱し、豚肉を色が変わるまで炒め、しょうが、トウバンジャン、テンメンジャンを加えてさらに炒める。鶏がらスープとしょうゆを加えて1~2分煮て、水溶きかたくり粉でとろみをつけてねぎを加える。

(4) (3)に(2)の揚げた高野豆腐を加えて混ぜ、器に盛り付ける。好みで香菜をのせる。

 

 
 

 

調理指導■田沼 敦子

高浜デンタルクリニック(千葉市)院長。歯科医のかたわら、料理研究家、エッセイストとしても活躍中。ご主人は写真家で文化功労者の田沼武能氏。著者に「噛むかむクッキング」(クインテッセンス出版)など。

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 ※ 歯と歯みがきを科学するデンタルマガジン「朝昼晩」(日本歯科医師会)の19号=2007年2月発行=から転載いたしました。

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田沼敦子
 高浜デンタルクリニック(千葉市)院長。歯科医のかたわら、料理研究家、エッセイストとしても活躍中。ご主人は写真家で文化功労者の田沼武能氏。著者に「噛むかむクッキング」(クインテッセンス出版)など。

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