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講演(1) 少なくない”眠り”の不安

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 読売新聞の医療サイト「ヨミドクター」の有料登録会員を対象にした特別セミナー「不眠・過眠のお悩み」が11月11日、読売新聞東京本社(東京都中央区銀座)で開かれました。人気掲示板「発言小町」から誕生した、体の悩みを解決する「これ効き!」シリーズ(保健同人社刊)に、11月に「不眠・過眠を治す81ワザ+α」が加わるのを記念した講演会で、同書の解説を担当する風メンタルクリニック池袋の河村哲院長が講演し、参加者の質問に答えました。

風メンタルクリニック池袋院長 河村哲(かわむら てつ)さん
順天堂大学医学部卒業、同大学院修了。医学博士・精神科医専門医・精神保健指定医。カナダ・ブリティッシュコロンビア大学留学後、順天堂大医学部精神医学教室講師、外来医長、病棟医長・医局長等を経て現職。企業における心の健康、老年期認知症疾患、更年期の精神疾患、睡眠障害など精神医療全般にわたって活動している。風メンタルクリニック池袋のホームページはこちら

 

講師の河村哲・風メンタルクリニック池袋院長
会場のプラス登録会員ら

5人に1人が薬?

 みなさんの中にも「眠れない」、「昼間やけに眠たくてしょうがない」、「これは病気なのか」と悩んで、実際に薬を飲んでいる方も多いと思います。都内だけでも大体40代以上の5人に1人は何かしらの形で睡眠導入剤などの薬を飲んでいる計算になるそうです。

 私が精神科医になって30年たちますが、当時は心療内科、メンタルクリニックという呼び方はほとんどありませんでした。精神科という呼び名でしたから、私が臨床医になったとき、いわゆる不眠だけで大学病院に来る患者さんはあまりいませんでした。来た時には、必ず不眠症だけではなくて、いろんな精神疾患、たとえばうつ病で眠れないとか様々な病気があって来る、それも家族に勧められて一緒に来られる方が多かったのです。

 今は、私のクリニックなんかでも、40歳過ぎて「眠れない」という方は、やはり心療内科とうたっているだけに、そんなに悩まずに来られるようです。

 ただ、それでも正直、心療内科に不眠だけで来られる割合は1割か2割くらいです。例えば、内科のかかりつけの先生の所で、糖尿病なり高血圧なりでかかっている時に、「最近眠れないので」と言って少しお薬を出されます。ちょっと薬の使い方にコツがあるので、あまり効果がなくて、勝手に自分で量を増やしたり、お酒と一緒に飲んだりと、そういうことで内科の先生も困る。その時点で「心療内科に相談をしてくれ」というようなことで来られる方も多いのが現状です。

眠らなくていい

 不眠の悩みということから始めますが、極端な話をすると「よく眠れない」、たとえば「薬を出してもなかなか眠れない」というのは、ある意味、眠ることに対する不安なのです。特に若い女性に多いのですが、薬の量を増やしても「まったく先生眠れません」と。本当は寝ているのでしょうが、自分の中で寝ているという充足感が欠けていると、どんどん薬が増えていく可能性があります。

司会を務めた稲沢裕子・大手小町編集長

 そういう時に、ちょっと意地悪なこと言ってしまうことがあります。「もう分かったから薬を一週間飲まなくていい。眠らなくてもいい」と。危険なことはしないで、ずっと家にいなさいと。そうすると大体、3日ぐらいしか持たないのです。

 どんな不眠症の治療でも、極端な話で言うと「眠らなくていい」という言葉が一番重要かもしれないです。3日、4日で絶対どんな方でも寝ます。不眠症は眠れないことの不安なのです。不眠の「不」は不安の不と覚えると分かりやすいかもしれません。

 

 

 

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