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落語家 林家こん平(はやしやこんぺい)さん 67

一病息災

[落語家 林家こん平さん]多発性硬化症(2)言語療法 いらだち隠せず

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 神経の信号がうまく伝わらなくなる多発性硬化症。発症後、右手と右足はまひで思うように動かず、声も出なくなった。

 急性期の治療として、ステロイド薬の投与を受けた。神経の被膜を傷つけていると思われる免疫細胞の働きを弱めるためだ。

 家族と弟子たちが昼夜交代で病室に詰め、入院生活を支えた。手の訓練では、弟子らが相手になってトランプをしたり、文字を書いたりした。

 次女の田中(えみ)さんは「年齢的にも若いし、『笑点』も復帰を待つと言ってくれていた。復帰させなくちゃ、という責任感でみんなが動いてくれた」と振り返る。

 2005年2月に東京女子医大病院から、都内のリハビリ専門病院に転院。本格的なリハビリが始まった。歩いたり、腕を動かしたりする運動系のリハビリは、頑張ることができた。

 問題は、商売道具の言葉の方。60分の言語療法が毎日行われたが、声が思うように出ず、いらだちを隠せなかった。言語聴覚士に、初心者向きの落語「寿限無(じゅげむ)」を話してみるよう勧められると、「今さら寿限無なんてできない」と、意固地になってはねつけた。

 回復した今、本人は笑顔で「僕はそんなこと言ってない。ハハハ」。

 結局、言語訓練は、会話の中で落語家仲間の昔話などをする方法で、次第にうまく進むようになった。

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sokusai_117

 
 

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