いきいき快適生活
介護・シニア
[40代のマネー術]がん保険、「診断給付金」次第
40代になると健康が気になる。がん保険に加入する必要はあるだろうか。
がん保険で給付金が出るのは、まず、がんで入院や所定の手術をした場合。さらに、がんと診断されただけで一時金が出る「診断給付金」がある。
入院や手術で給付金が出るのは、すべての病気やケガに対応する医療保険と同じ。ただ、がん保険の入院給付金には、給付日数に制限がないという特徴がある。医療保険の場合、「1入院につき60日まで」などと、給付日数に制限が付くのが通常で、日数無制限はがん保険のメリットだといえる。
ただ、厚生労働省の患者調査によると、2008年のがん(悪性新生物)での平均入院日数は23・9日。1996年の46日からほぼ半減した。長浜バイオ大(滋賀県)教授の永田宏さんは「がん医療の進歩もあり、入院せずに通院で治療する傾向は今後も続く」とみる。こうした実態を見れば、給付日数無制限にさほどのメリットはない。
そもそも、「20代のマネー術」で説明したように、公的な医療保険には「高額療養費制度」がある。患者の支払った医療費が、一定の限度額以上なら健康保険から払い戻されるという制度。
こう考えると、がん保険の必要性は必ずしも高くない。がんになった知人がいるなどで、入っておくと安心と思う人はいるだろう。
保険代理店取締役の
稼ぎ手ががんになると働けなくなるケースもあり、医療費以外で家計に打撃が大きい。その時に100万円程度の診断給付金が出れば助かる。公的医療保険の対象にならない先進医療の費用にも充てられる。
なお、先進医療については、多くのがん保険が特約で対応している。追加の保険料は月100円程度なので、あまり負担には感じないだろう。
がん保険の3か条 |
---|
・加入時は診断給付金を重視 ・「入院給付金無制限」のメリットは小さくなりつつある ・先進医療にも特約で対応 |
【関連記事】
※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。
※個人情報は書き込まないでください。