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医療部発

コラム

夏山 雷の恐怖

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 学生時代は、夏に毎年、3週間くらい山に登っていた。山にいるうちは、歯磨きもしないし、シャワーも浴びない。沢登りをしている時は、沢の水で自然にきれいになるが、それ以外は自分の体を自然のままに放置している。かなりにおったはずだが、そこは山の仲間同士。自分もにおえば、他人もにおう。鼻は完全にまひしていた。

 山で怖いのは、なんといっても雷である。これまた学生時代、稜線で雷にあってしまった。あれは本当にすくみあがった。天にわかにかき曇り、という感じだったかどうか忘れてしまったが、雷の落ちる大音響が文字通り、天地を振るわす。山の雷は、上から落ちるのではなく、横から飛んでくる、と先輩から聞いた。ほうほうのていで、稜線をたどって、安全なキャンプ地に着いたが、後日、山を下りて、新聞をみたら、我々がいた稜線の近くで落雷によって命を落とした人があるのを知った。

 夏山の雷は、取り囲まれたら、ちょっと防ぎようがない。頭を周りから低くしようとしても、開けた稜線上では、もうダメ。ということで、夏山は雷が発生する午後3時以降は、稜線上を歩かないようにするのが鉄則だったように思う。起床は午前2時、朝飯は午前3時、午前4時に歩き始め、午後3時過ぎにはテントを張る。いま考えると、よくそんなことをしていたと自分に感心する。

 今年の夏はものすごく暑い。汗をふきふきしながら、雲をながめて歩いていたら、真っ青な東京の空から、夏山の空を思い出した次第。雷の危険は少ないが、身近に怖い熱中症に注意。皆様、よいお盆休みをお迎えくださいますように。

 
 

 

渡辺理雄 2008年12月から医療情報部。脳卒中、リハビリテーション医療などを取材している。今年の目標は、セ・リーグV4(ジャイアンツ)。

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医療部発12最終300-300

読売新聞東京本社編集局 医療部

1997年に、医療分野を専門に取材する部署としてスタート。2013年4月に部の名称が「医療情報部」から「医療部」に変りました。長期連載「医療ルネサンス」の反響などについて、医療部の記者が交替で執筆します。

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