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外陰部のかゆみ・痛みのホルモン治療、がん発症が心配

 外陰部のかゆみ、痛みがあり、婦人科でホルモン補充療法を勧められました。長期にわたる場合の乳がん発生などのリスクも怖いです。(63歳女性)

局所治療ならがん発症の心配は無用

水沼英樹 弘前大産婦人科教授(青森県弘前市)

 閉経後の女性が外陰部のかゆみや痛み、更にはおりものの増加などがあった場合は、まず萎縮性腟炎を疑います。

 萎縮性膣炎は閉経により、女性ホルモン・エストロゲンが欠乏するために起こる炎症です。エストロゲンが足りないと外陰部、特に腟の粘膜が薄くなり、少しの刺激でも出血しやすくなったり、雑菌に感染しやすくなったりします。性交痛なども出てきます。

 婦人科で、患部の診察などで、比較的簡単に診断できます。黄白色のおりものがある場合には、雑菌の感染もあると判断できます。

 治療の基本は女性ホルモン剤の投与です。

 萎縮性膣炎のほかに更年期症状がない場合は、膣への局所治療で済みます。膣錠を使います。感染が見られれば抗生剤も使います。

 局所治療で使うエストロゲン製剤は、全身に起きた更年期症状の治療で使うエストロゲン製剤と比べて、作用が弱く、通常の使い方では、使用に伴うがん発生の心配は無用です。

 一方、のぼせやほてりなど全身にエストロゲン欠乏による更年期症状が併発している場合は、飲み薬やはり薬などを使った全身的なホルモン補充療法が必要となります。この場合、副作用に注意する必要があります。

 心配されている乳がんですが、5年以内の使用ならそれで乳がんが増えると言うことはありません。ただし、乳がんがあるのに気づかずに、治療を始めるとがんが増悪してきますので、全身性のホルモン補充療法を受ける時には、必ず乳がんがあるかどうかのチエックも忘れないでください。

 その他の副作用に関しては投与量や投与の方法、ホルモン剤の選び方で副作用を軽減できますので、主治医に相談してみることをおすすめします。

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