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石井苗子の健康術

yomiDr.記事アーカイブ

現代型うつ病が全体のうつ病を増やしているのはなぜか

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(うつ病には、従来型と現代型の違いがあるのですが、現代型には“強制的なカウンセリング”をやることもあります)


 日本は経済的には先進国とされています。今、先進国で健康な生活を阻害する要因の第1位は「うつ病」とWHOが発表しました。阻害とは「邪魔をする」という意味ですから、「うつ病」が日本人全体の健康な生活を邪魔していると解釈できます。

 今、日本で現代型うつ病が増えてきています。現代型うつ病の増加が全体のうつ病を増やしていると言っても過言ではないと思います。

 従来型が「几帳面で完璧主義、自己犠牲的」なのに対し、現代型は「人間関係に過敏、打たれ弱い、自己愛が強い」のが特徴とされていますが、どちらも社会的生活を送ることに苦痛を感じている点や、不安や焦燥感や不定愁訴が存在している点では同じです。

 従来型が周囲や社会に迷惑をかけているという「罪悪感」を感じているのに対し、現代型はむしろ周囲が悪いと感じているのが大きな違いです。

 たとえば、「会社は具合悪くなるんですけど、ディズニーランドは全然OKなんです」とか「具合が悪いのは上司のせいですから、休養のために診断書を書いてください」というように、現代型は、好きなことなら元気にでき、夜に落ち込みやすく過眠気味で、好物の過食による肥満も見られ、居心地のよい環境を求めて引きこもりになる人もいます。なので周囲から「わがまま」と非難されることも多い。

 私はここに「個人にとって健康な生活とは何か」という解釈の違いが生じていると思います。現代型うつ病が増えているのは、「自分にとって健康な生活とは何か」という疑問から、社会的な束縛に抵抗しているうちに、身体の方が先に悪くなってきてしまったからではないかと。言い方を変えれば、自分にとっての健康な生活が従来の考え方と一致していないのです。

 人が社会的に健康であるには、社会との共生が条件でした。そのためか“強制的”な生活療法をカウンセラーが試みることがあります。運動と正しい食生活を生活に取り入れるようにと指導し、時には「会社を休んで旅行に行く診断書は今回限りとしますよ」と厳しい姿勢をとる。しかし罪悪感がありませんから、当然のことながらこうした療法は受け入れてもらえるまで時間がかかります。「自分は悪くない。間違っているのはそっち」と言われることも多いのです。

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石井苗子さん顔87

石井苗子(いしい・みつこ)

誕生日: 1954年2月25日

出身地: 東京都

職業:女優・ヘルスケアカウンセラー

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4件 のコメント

うつが国民全般の健康を阻害する?

ジミーマウス

先進国において健康を阻害する第一の要因が「うつ」とWHOが発表したと指摘されましたがそれはいつのことでしょうか、出典をお聞きしたいのです。

先進国において健康を阻害する第一の要因が「うつ」とWHOが発表したと指摘されましたがそれはいつのことでしょうか、出典をお聞きしたいのです。

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医療のファッション化、造語が多すぎる

経験者

従来型とか現代型とか医療がファッション化してきてますね。薬を患者自身がオーバードーズしない範囲で個体差の半減期をしりながら服薬するなんてまだまだ...

従来型とか現代型とか医療がファッション化してきてますね。薬を患者自身がオーバードーズしない範囲で個体差の半減期をしりながら服薬するなんてまだまだ先の世界かと思います。



会社はだめでもという問いかけにしても、会社は人工の世界で旅行や遊園設備等は自然の世界かと。

むりやり効率化の為にエレベーター、電車、PC、深夜に及ぶTV、ネット、コンビニ等。



まったく自律神経を無視した生活をしているほうが正常と言い始めて先進国と言っているほうが変だとは思います。効率化が脳の処理能力を超えて報酬系という脳内伝達物質の移動時間を無視しているとも思います。



旅行や遊戯施設はユーザーの個のリズムを大切にするから患者さんがそれを求めるのはあたりまえとさえ感じます。またしてみたいというやる気が出るのは当たりまえなのにWHOはどうのとロビー活動で話題になっている団体のレポートが中心になる時代は終わってほしいとも思います。



もっと1秒という時間の世界を1秒で感じる生活をしないと未来型鬱は不治の病となってしまうのではと考えてしまいますね。

遺伝子もそんなに変わらず、治療薬でさえ種類が決まってます。



剣道で先進国はこうでなんてないですよね。

外界からの刺激で脳の反応時間はそう変わってないですし。

リズムや間合いという時間を大切にしていれば十分高いQOLで過ごせるとは思っております。

武道は高齢でも楽しめますので。

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どこからどこまでがうつ病

しま馬

うつ病が増加してるとのことですが、うつ病と診断された人たちが本当にうつ病か疑問に思います。 私はうつ病ではありませせんがパニック障害で心療内科に...

うつ病が増加してるとのことですが、うつ病と診断された人たちが本当にうつ病か疑問に思います。


私はうつ病ではありませせんがパニック障害で心療内科に通いました。多くの患者が流れ作業的に医者に診てもらい、薬を処方してもらいます。本当に薬を必要としている患者はいます。しかし必要以上に薬を出している場合もあると思っています。


忙しい先生を見ていて、日々の医者としての勉強はどうなってるのかと思います。安易に薬を必要以上服用することによりある部分は改善されて、ある部分が副作用で悪くならないようにしてもらいたいものです。

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