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Q&A (2) 「サプリメントの有効性は?」

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医療ルネサンス 名古屋フォーラム


 田中 次に加齢黄斑変性についての質問です。80歳の男性ですが、このところ加齢黄斑変性で困っています。早期発見の方ですが、医者には治すことはできないと言われました。何か方法はないのでしょうか、という切実な質問です。

 大鹿 講演の中でもふれたように、治療の対象になる場合とならない場合があります。新生血管があれば治療できるが、ない場合は今のところ有効な方法はありません。ただ、新しい治療法なので、主治医の方を疑うわけではありませんが、セカンドオピニオンとして、他の先生の意見を聞くことをお薦めします。

 田中 次に飛蚊症について二つの質問です。一つは71歳の男性です。左目が飛蚊症になり、蚊が3匹です。治療法はありますか。73歳の女性からは、飛蚊症は大きな病気の引き金になりますか。

 大鹿 数えてはダメです。余計気になります。おおらかな気持ちでいることが大切です。通常の飛蚊症は治療の対象にはなりません。目の中の硝子体という液体を手術で取れば飛蚊症は治りますが、リスクがある手術です。ただ、生理的な飛蚊症でなくて、網膜剥離の前兆という場合は、その治療をします。

 飛蚊症が大きな病気の引き金になることはありません。しかし、網膜に何か病気があって、飛蚊症が出ていることもたまにありますので、眼底検査をした方がいいでしょう。飛蚊症とセットで時々、光視症が出てきます。ピカピカっと光る。これも網膜剥離の前兆です。網膜が引っ張られ、それが信号となって光る。だから、眼底検査をしてください。当初は何も出なくても、光が続くようなら、1か月後にもう1度検査してください。

 網膜剥離だと、黒いカーテンがかかったように視野が欠けてくる。その時にはすぐ眼科へ行ってください。網膜剥離は怖い。放っておいたら絶対、失明します。

 田中 次にサプリメントについてもいくつか質問をいただいています。64歳の女性からは、サプリメントの有効性について教えてください。56歳の女性からは、ブルーベリーのサプリメントが眼にいいとよく聞きますが、効果はどうなんでしょうか。

 安間 厚生労働省の国民栄養調査によると、5人に1人はサプリメントを飲んでいる。特に女性は4人に1人は飲んでいる。しかし、サプリメントは栄養補助食品であって、臨床試験で効果が実証されたものではありません。やはりふだんの食事が大事で、サプリメントはその補助。それを理解のうえで、サプリメントを飲むということが大事でしょう。

 田中 次に73歳の女性から、「ドライアイで大変つらい思いをしています。どうすればよろしいでしょうか」。先ほど、大鹿さんにかなり詳しくご説明いただいたので、補足があればお話ください。

 大鹿 涙が足らないだけではなく、ドライアイにも色々な原因があります。高齢の方の場合、涙に脂成分が足りない可能性があります。上下のまぶたから脂を出し、涙の上に脂がのって、蒸発しないようにしていますが、脂が少ないとしたら、脂を出す腺が詰まっていることが考えられます。温かいタオルで目を温めると、詰まりが取れて、脂が出てくることがあります。1度やってみてください。もっとひどい場合、眼科に行ってまぶたをマッサージすると、詰まりが取れます。もし、つらいなら、専門の先生に診てもらってください。

 田中 次に58歳の男性です。老眼の進行を止める方法はありませんか。それがあるなら、私も知りたいところですが。

 大鹿 残念ながら、これはありません。老眼鏡をかけることです。まだ大丈夫と思って頑張るから、目も疲れて頭も痛くなる。老眼の進行に眼鏡も合わせてください。

 田中 最後の質問です。53歳の主婦の方。目が見えにくくなったり、重くなったり、目の奥が痛くなったり、眠くなったり、肩こりや頭痛も多かったりと、いろんな症状がありますが、眼科では何も悪いところはありませんといわれました。脳のMRIの検査もしました。先々が心配です。目が少しでも楽になる方法があったら教えてください。

 安間 老眼による眼精疲労だと思います。やはり、あまり深刻に考えたり、根を詰めて物事に取り組んだりしないことです。老眼鏡をかけるか、ぼんやり見るかというぐらいが一番いいのではないかと思います。

 田中 それでは最後に、ここだけは強調しておきたいということがありましたら、一言ずつお願いします。

 大鹿 あらためて、いろいろなことで悩んでいらっしゃる方がとても多いということがわかりました。そこで、みなさんの主治医ともっと話し合っていただきたい。同時にセカンドオピニオンを求めるのは、特別のことではないので、色々な手を使って疑問を解決していただきたいなと思います。

 安間 自分の目は自分で守るという意識が一番、大事じゃないかと思います。

 田中 最後までお聴きいただいて、本当にありがとうござました。それからお二人の講師の方、本当にどうもありがとうございました。

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