いきいき快適生活
介護・シニア
部屋干し 快適に
新器具登場、専用室も
洗濯物を室内に干す人が増えている。洗濯物が乾きにくい梅雨時、上手に干して洗濯のストレスを解消したい。
埼玉県川口市の会社員の男性(38)は、3月に戸建て住宅を新築した際、洗面所と和室の天井に、物干しざおをつるすための器具を設置した。使わない時には器具を取り外しできるため、普段、邪魔になることもない。
妻(35)も会社員。もうすぐ1歳の娘は毎日、保育園で服やタオルを汚す。洗濯は、平日の夜か週末だ。夜に干す時はもちろん、梅雨の時期には部屋干しは必至。「新しい家では部屋干しが簡単になり、ストレスがなくなった」と満足そうだ。
この家は、積水ハウス(大阪)が設計、建築した。同社では、物干し器具を設置した「室内物干しスペース」、洗濯や部屋干しが同じ空間でできる「洗濯専用室」を提案。昨秋から、そうした工夫を取り入れた共働き世帯向けの家を販売している。
ライオン(東京)の今年の調査では、洗濯物を室内で干す人の割合は91%、2001年の調査より1割ほど増えた。共働き世帯や単身世帯では、夜に洗濯をして室内に干すことが多い。防犯上の問題や花粉対策などで、部屋干しを選ぶ人もいる。
部屋干し用の器具や洗剤も充実してきた。
パナソニック電工(大阪)は4月、洗濯物を早く乾かす部屋干しファン「せんたく日和」(6万900円、工事費別)を発売した。備え付け型の送風機で、換気扇がある洗面所などに設置することが条件だ。同社によると、室内の自然乾燥で24時間かかる洗濯物が、このファンを使えば8時間に短縮する。嫌なにおいをおさえる効果もあるという。
通信販売のディノス(東京)は、25種類の室内用物干し器具を販売している。品ぞろえは5年前の1・5倍。「たくさん干せて、使わない時は簡単に収納できるタイプが人気」という。
ライオンでは、生乾きの嫌なにおいを防ぐ部屋干し用洗剤「部屋干しトップ」や、部屋干しの際に室内にいい香りが漂う柔軟剤を販売している。
ライオン生活者行動研究所の工藤千草さんは、部屋干しのにおいを防ぐコツとして、「目立つ汚れは部分洗いしてから洗濯機へ。しっかり脱水して、すぐに干しましょう。洗濯物同士が重ならないようにすき間を空け、換気扇や扇風機を使って、湿気を飛ばしましょう」とアドバイスする。
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