扁桃肥大
2歳前の息子 苦しげないびき
もうすぐ2歳になる息子が寝ている時、いびきをかきます。見ていて苦しそうなのですが、改善させる方法はありますか。(33歳女性)
鼻づまりや扁桃肥大が原因
一晩中、苦しそうないびきが数か月以上続く場合、鼻づまりや、のどの奥にある扁桃(へんとう)の肥大が原因として考えられます。
鼻がつまっていても、起きている時は口を開けて呼吸できますが、睡眠時は無意識に鼻で呼吸しようとし、いびきが生じます。
鼻づまりの原因は、アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔(びくう)炎(蓄のう症)、花粉症など様々で、症状に合わせた治療が必要になります。
扁桃肥大とは、「口蓋垂(こうがいすい)(のどちんこ)」の横にある「口蓋扁桃」と、のどちんこの後ろ上にある「アデノイド」という二つの扁桃が、必要以上に大きくなってしまうことです。
外部からのウイルスや細菌の感染から体を守るため、通常、子供の時は、口蓋扁桃とアデノイドが大きくなっています。7歳を過ぎると次第に小さくなりますが、それまでの間に大きくなり過ぎると、気道をふさぎ、鼻呼吸ができなくなり、いびきの原因となります。
こうした状態が長く続くと、胸の中央部がへこむ「漏斗(ろうと)胸」や、突出する「はと胸」になり、胸が変形する恐れがあります。お子さんが眠っている時、いびきに合わせて胸がへこむようであれば要注意です。
症状がひどい時は、扁桃を取る手術をします。扁桃は取ってもあまり問題ありません。
いびきは睡眠を妨げ、生活リズムを崩したりイライラして落ち着きをなくしたりする原因になります。子供のいびきに詳しい耳鼻咽喉(いんこう)科医に相談しましょう。