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特別養護老人ホームとは

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清水坂あじさい荘では、「身体拘束をしない」などの方針で、介護を続けている(東京都北区で)

 特別養護老人ホーム(特養)は、高齢者の介護施設の代表格だ。ただ、どんな施設なのか、詳しくは知らないという人も多いのでは。特養って何?

 東京都北区の区立特別養護老人ホーム「清水坂あじさい荘」には、現在約130人のお年寄りが暮らしている。2~4階の居室は4人部屋が中心。各階に食堂や談話コーナーがある。認知症の人が約8割いる。スタッフは介護職員が常勤換算で約50人、看護職員9人、生活相談員2人など。

 生活相談員の横山郁子さんは「誤解も多いのですが、特養は病院ではなく、生活の場です」と説明する。

 あじさい荘の場合、朝食、昼食、夕食時間は各2時間あり、それぞれのペースで食事ができる。家族の面会は24時間でき、差し入れも自由。お酒も飲める。音楽、陶芸などを楽しむこともある。費用(自己負担)は所得などで変わるが、月5万円~10万円弱の例が多い。

その人らしく・・・生活の場

 「一人ひとりの生活習慣や個性を尊重したケアを目指しています」と横山さん。

 特別養護老人ホームは、介護保険施設のひとつ。特養は老人福祉法に基づく呼称で、介護保険法では介護老人福祉施設とも呼ばれる。主に社会福祉法人や地方自治体が開設。身体、精神上の障害のため常に介護が必要で、家での介護が困難な人が対象。要介護度1~5の人が利用できる。食事、排せつ、入浴など日常生活の介助や健康管理を受けられる。

 厚生労働省のまとめによると、2008年10月1日現在、特養は全国に6015か所。前年より123か所増えた。利用者は約41万人で、同1万人増。

 近年増えているのが「新型特養」。全室個室で、10人ほどのユニット(単位)ごとに担当職員がケアを行う。

 社会福祉法人浴風会「認知症介護研究・研修東京センター」ユニットケア推進室長の秋葉都子さんは「落ち着いて過ごせる個室は、入居者も家族も満足度は高い。自宅のような環境の提供は不可欠」と話す。

 厚労省は02年度に、新型を推進する方針を打ち出し、08年の調査では、新型は全国の特養の3割弱となった。

 特養の費用は、要介護度や部屋のタイプなどによって異なる。自己負担は施設サービス費の1割のほか、居住費、食費、その他の費用。4人部屋などの「多床室」で月数万円から十数万円、「新型」で十数万円という例が多いようだ。

 有料老人ホームなどより、比較的低料金のため、希望者が多い。厚労省の昨年のまとめでは、在宅で要介護度4、5の待機者が7万人弱。申し込みは、各施設や行政の窓口などで行われる。入所は申し込み順ではなく、スタッフらによる委員会で判定。要介護度、介護者の有無などを点数化し、必要性の高い人から順番を決める例も多い。

 東京都北区高齢福祉課は、「『本人が入所を拒否する』『料金が高い』などの理由で辞退する人もいる。事前に見学し、本人の考えに合った施設選びを」と話す。

 待機中は、ケアマネジャーらと相談し、介護サービスを上手に利用する。認知症グループホームなど他の施設の利用も検討する。

■特別養護老人ホームの特徴
▽比較的低料金
▽終身利用できる
▽対応できる医療が限られ、入所できない場合も
▽待機者が多い

■施設選び、見学のチェックポイント
▽家族との面会、外出、外泊は可能か
▽差し入れ、持ち込みは可能か
▽友人や知人との電話の取り次ぎ、面会はできるか
▽対応している医療処置の内容
▽一日の生活リズム、生活習慣などについて、詳しく聞いてくれるか(東京都北区などの話をもとに作成)

介護保険施設
 特別養護老人ホームのほか、介護老人保健施設(老健)、介護療養型医療施設がある。老健は病状が安定し、リハビリに重点を置いた介護が必要な人が対象。介護療養型医療施設は病状は安定しているが、長期の療養が必要な人が対象で、医療や看護が受けられる。2008年、介護療養型老人保健施設(療養型老健)もスタートした。
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