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(1)第1部:講演「脳卒中」について

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第5回医療機器市民フォーラム

 脳卒中アルツハイマー病うつ病「頭の病気 ― 予防・診断・治療の最前線」が1月23日、東京・有楽町のよみうりホールで開催されました。その模様を紹介します。

 主催:医機連(医療機器産業連合会)、医療技術産業戦略コンソーシアム(METIS)
 後援:内閣府、厚労省、経産省、文科省

 

講演者:松本 昌泰 氏  広島大学 医学部医学科長

 1976年大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部第一内科、米国メイヨークリニック神経内科学教室留学、大阪大学講師(第一内科、神経内科併任)、助教授を経て、2002年から広島大学大学院教授(医歯薬学総合研究科脳神経内科学)、2006年広島大学病院副病院長、2007年広島大学大学院医歯薬学総合研究科副研究科長、2008年より現職。日本脳卒中学会理事、世界脳卒中学会理事。

 脳卒中は65歳以上の死亡原因の第3位、要介護の原因のトップです。寝たきりに一番なりやすい疾病でもあり、近い将来には65歳以上の4人に1人、3人に1人になるとされることからも重要です。

 脳卒中は、血管が破れるか詰まるかの2つに分けられ、脳出血、クモ膜下出血、脳梗塞が三大脳卒中です。現在脳卒中に対する急性期治療は随分進歩しました。発症したら即座に専門の病院に搬送してもらうことが肝要です。

 発症したか分かるのは症状からです。半身の脱力感、半身のしびれ感、言語障害、視野障害——視野障害というのは特に片目にカーテンが降りるような形で視野が欠けます。それから目まいと平衡障害。目まいだけの場合は耳鼻科的原因が多いわけですが、ふらふらして歩行ができないと非常に危ないです。クモ膜下出血は、突発する激しい頭痛があると気を付けなければいけません。

 

 一過性脳虚血発作は、軽い症状と見過ごしてはいけない危険な発作で警告発作と言われます。症状が一時的に起こって元に戻ります。通常は30分以内で自然に消失しますが、1〜2週間の間に本物の発作がやってきます。この段階は、脳卒中を起こすぎりぎり状態で、がけっぷち予防といわれます。

 脳卒中では時期や症状に合わせて投薬療法や手術、リハビリテーションが行われます。同じ病院にずっといる必要はありません。急性期に入院したところから回復期にリハの病院に移っていく、継ぎ目のない病院の移動が必要です。

 現在一番進んだ脳梗塞の治療には、詰まった血栓を溶かすt-PA治療があります。ただし、3時間以内の治療でないと駄目なため、発症2時間以内の病院到着が必要です。

 脳卒中は、以前にも脳卒中を起こした人が4人に1人ぐらい、他は全部1回目です。予防するためには、高血圧、糖尿病など脳卒中に良くない生活習慣をコントロールします。

 昨年暮れに「脳卒中治療ガイドライン2009」が発表されました。その中で発症予防・再発予防のどちらもグレードAの典型が降圧薬です。しっかり血圧をコントロールしていただきたいと思います。

 

 日本脳卒中協会では、脳卒中予防10カ条を掲げています。起きたらすぐに病院へ、お薬は勝手にやめないでください。

 

 脳卒中ぐらい降圧治療による予防がはっきりしているものもありません。降圧治療をすると約40%危険度を下げられます。認知症を防ぐためにも血圧のコントロールを益々進めないといけません。70歳以上でももっと下げていくことが極めて大事です。

 脳卒中予防には流れがあります。そして発症したらすぐに病院へ、標語は「脳卒中健康過信をねらいうち」です。

第5回医療機器市民フォーラムは5回に分けて掲載しています
(1)第1部:講演「脳卒中」について(2010年3月29日)
(2)第1部:講演「アルツハイマー病」について(2010年3月30日)
(3)第1部:講演「うつ病」について(2010年3月31日)
(4)第2部:パネルディスカッション(上)(2010年4月1日)
(5)第2部:パネルディスカッション(下)(2010年4月2日)
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