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体内時計のリセット

連載・健康プラス

(4)休日の寝坊 2時間内に

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 平日と違って休日は、羽を伸ばして夜更かしや朝寝坊をしたいところだ。

 しかし、スリープクリニック調布院長の遠藤拓郎さんは、「体内時計が乱れ、月曜に仕事が手につかないブルーマンデーを招いてしまうことがある」と指摘する。

 人間の体温の変化や睡眠をつかさどる体内時計は、1日25時間周期で、朝日を浴びることで時計の針が1時間戻ると考えられている。このため週末に昼頃まで寝ていて太陽の光を浴びないと、体内時計が修正されず、生活リズムが後ろにずれてしまう。これを週末の2日間繰り返すと、月曜の朝、いつもの時間に起きても、体にとってはかなり早起きした状態となる。遠藤さんは「これでは睡眠不足で1週間をスタートするようなもの」と警告する。

 慢性的な寝不足で、休日に「寝だめ」をして補いたい場合は、早めに床に就いてしまう方法が有効だ。朝寝坊も2時間以内ならば、体内時計への影響を最小限に抑えられる。

 一方、転居などに伴う住環境の変化が強いストレスとなり、よく眠れないなど体内時計の乱れにつながることがある。精神科医の藤田英親さんは「変化を最小にとどめるため、寝室の家具やカーテンは一新せず、出来るだけ以前と同じ物を使った方がよい」とアドバイスする。

 また、休日を利用して、近所をリラックスできる「なじみの空間」にすることも大切だ。隣の人にあいさつして周囲のことを尋ねたり、近所を散歩してどんなものが周りにあるか調べたりしてみるのだ。藤田さんは「半径500メートルほどを調べることでも半日はかかる。周辺を知っているという安心感が、ストレスを和らげます」と話している。

 期待と変化に満ちた新生活。体内時計を早めにリセットし、順調なスタートを切りたい。(斉藤保)

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