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一病息災

闘病記

[衆院議員 福田衣里子さん]薬害肝炎(3)訴訟原告団に参加、新たな戦い始まる

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 副作用に耐え、半年間続けたインターフェロン治療は2003年7月に終わった。3か月後に出た検査結果は「陽性」。衰弱しただけで、C型肝炎ウイルスはびくともしなかった。

 だが、「元々、治る可能性が低いことは承知の上。頑張ったんだし、仕方がない」と冷静に受け止めた。

 しばらくして、長崎市内で開かれたC型肝炎の医療講演会に参加した。新たに学ぶべきことなどなかったのに、なぜか行くべきだと感じ、何の気なしに、病院からもらった止血剤の投薬証明書を持参した。この時の判断があったから、会場に来ていた薬害肝炎訴訟の弁護士に出会い、原告団に加わることになる。

 「最初は『小娘の声が届くはずがない』『泣き寝入りするしかない』と思っていたが、多くの被害者が戦っていると知り、自分でも誰が悪かったのか決着をつけたくなった」。ウイルスに加え、製薬会社、国との戦いが始まった。

 以来、福岡地裁での証言やマスコミの取材対応、講演活動、街頭でのビラ配りなどに取り組み、薬害のない社会の実現などを訴えた。

 05年の節分の日。発売されたばかりの新薬を使い、2度目の治療に挑戦した。「またあんなきついのをやるのか」という恐れはあったが、次は治りそうな予感がした。

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