石井苗子の健康術
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号泣の健康術
(ひとりで気分スッキリできるもの何かないですか?…の健康術。「笑いましょう」は無理な注文です)
カウンセリング中に患者さまから「ひとりで気分スッキリできる方法ないですか」とよく訊かれます。気分は薬で解決できない。これが正直なお気持ちなのかもしれません。
「よく笑いクヨクヨしないことなんて、そんなことが出来るぐらいなら先生、治療受けてません」。おっしゃる通りかもしれません。
人は笑う前に心のゆとりが必要なのです。ですから身体が辛いときに「笑いましょうよ」はありえない。その気持ちよく解ります。
たとえば、不機嫌な時に大笑いしている人を見るとそれだけで腹立たしくなりませんか?逆にこちらの機嫌がいいと、「なになに?何があったの?」と自然に尋ねたくなりません? では辛いときはどうすればいいか。
泣けばいいのです。
ひとりで出来る号泣の健康術というのがあります。
自分にとっていつも泣けるネタ(材料)は、意外に気分に左右されないのです。ここで大事なのは、どの材料で泣くかです。材料を選ばなくてはいけません。間違っても口惜し泣き、嫉妬泣き、絡み泣き、怒り泣き、口説き泣きはやってはいけない。思い出し泣き、これもあまりよろしくない。
「え?じゃ私には泣く材料がない」と言う人は不健康な人なのかもしれません。泣く材料はいつも新鮮でなければならないのです。新しいものを用意するという意味ではなくて、いつも新鮮な感動がわいてきて泣けてくるという意味です。
次回は、私がお勧めの泣く材料を御紹介しようと思います。
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