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(1)がん情報の提供体制が整ってきた

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第24回日本がん看護学会学術集会・市民公開講座

 第24回日本がん看護学会学術集会の市民公開講座「知っていれば役に立つ『がん情報の調べ方・読み方』」が2月13日、静岡コンベンションアーツセンターグランシップで開催されました。その模様をご紹介します。

 主催:日本がん看護学会
 共催:日本緩和医療学会
 協賛:がん性疼痛緩和推進コンソーシアム

 国立がんセンターがん対策情報センター がん医療情報コンテンツ室長・精神科医:加藤雅志さん
 国立がんセンターがん対策情報センター がん情報・統計部診療実態調査室長・看護師:高山智子さん
 日本がん看護学会理事長 座長:佐藤禮子さん
 
加藤雅志さん

 加藤: 「がんは不治の病」とかつて言われていましたが、状況はかなり変わり、治療法も大きく進んできております。がんと診断されても、種類や状況によっても異なりますが、半分くらいの人のがんが治ります。ただし、生涯のうち2人に1人はがんになると言われ、がんは非常に身近な存在でもあります。

 今日は三つの構成でお話を進めていきたいと思います。

 一つ目は、がんの対策がどのように進められていて、がんの情報についてどのような体制整備が進んでいるのかということ。その後、がん情報の専門家である高山さんから、賢いがん情報の読み方、調べ方についてお話しいただきます。最後に、私のほうからもう一度、がんとうまく付き合うための気持ちの整理のしかたといったものを、精神科の立場からお話したいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

 がん対策基本法という法律が平成18年に成立しました。基本理念の中には、がん患者さんの意向を十分尊重したがん医療の提供体制を整備するということがあります。国民の方々からのがん医療やがん対策をもっと進めてほしいという声が高まり、それを国会議員の方々が受けて、全会一致でこの法律が成立しました。

 がん対策基本法の中に、第17条というのがあるのですが、「がん医療に関する情報の収集及び提供を行う体制を整備するために必要な施策を講ずるとともに、がん患者及びその家族に対する相談支援等を推進するために必要な施策を講ずるものとする」と書いてあります。がん対策を進めていく中で、がんの情報が非常に重要であることを定めたものであり、これを受けて、様々な政策が動くことになりました。

 次に、がん対策推進基本計画というものが平成19年に策定されました。今までの国のがん対策というのは、研究を中心に進められてきたところがあり、どちらかというと生きるか死ぬか、生死に着目していた対策になっていました。しかし、がん対策推進基本計画は、それだけではなく、すべてのがん患者さん、家族の苦痛の軽減、療養生活の質の向上といったものを全体的な目標の一つとして掲げております。

 今までのわが国のがん対策ではなかった視点であり、これに基づいて様々な新しい取り組みがなされております。代表的なものが、「緩和ケア」です。かつては、終末期を中心に提供されるものでしたが、今は、苦痛で悩んでいる方がいれば、治療の初期段階からでも提供できるよう、しっかり推進していこうということが、明確に位置づけられました。情報についても、患者さんの意向を十分尊重するいう観点から、しっかり提供していこうということが定められたわけです。

 また、インターネットを通じた情報提供だけではなく、そういったものを利用できない方のところにも正しい情報が届くように、パンフレットを用いて、印刷物でも配布していくといったことも定められました。


ネットの「がん情報サービス」、冊子も配布


 がんのことを知りたい、こう思ったときに何をすればいいのか。

 
冊子

 国立がんセンターに「がん対策情報センター」が平成18年10月に設置されました。重点的に取り組んでいるものとして、患者さんや家族、一般の方々への情報提供と、がんの拠点病院やその他の医療機関に対する情報提供、診療の支援があります。

 検索サイトに「がん情報」と入れると、「がん情報サービス」(http://ganjoho.ncc.go.jp/)が出てきます。インターネットが使える環境にあるなら、ぜひ利用していただきたいと思います。

 一般の方を対象にしたページや、がん診療連携拠点病院を対象にしたページ、それ以外の医療機関を対象にしたページがあり、対象ごとにページを分けております。

 また、いろいろながんについての解説のページがあったり、予防・検診、診断や治療、がんと上手につきあっていくためのページ、がん診療連携拠点病院を中心に病院を探すようなページなどもあります。いろいろな資料集も作っておりますので、ぜひ一度ご覧になっていただきたいと思います。印刷物も作成しています。例えば、小児がんや、家族ががんになった時の冊子などがあります。それ以外にも様々ながんに関する冊子を作成しています。以上のように、インターネットの作成、冊子の作成を通じて情報を発信しています。

知っていれば役に立つ『がん情報の調べ方・読み方』は4回に分けて掲載しています
(1)がん情報の提供体制が整ってきた(2010年3月1日)
(2)がん診療連携拠点病院の相談支援センターを利用してください(2010年3月2日)
(3)がん診断されると誰しも落ち込むが、立ち直ることができる(2010年3月3日)
(4)家族ががんと診断された時(2010年3月4日)
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