検査で娘の尿に潜血
1歳10か月になる娘が保育園で行った尿検査で潜血があると指摘されました。どのような病気が考えられますか。(41歳男性)
「尿路感染症」などの可能性も

尿は、血液に含まれている余分な水分や老廃物が腎臓で取り除かれたものです。通常、血液が尿に混じって排せつされることはほとんどありません。
血が混じっている尿を血尿といいますが、顕微鏡で見ないと分からないほどの微量の場合は、「尿潜血」と判定されます。血尿があると、何らかの病気が隠れている可能性があります。
血尿の原因は様々ですが、代表的な病気として挙げられるのは「糸球体腎炎」や「尿路感染症」です。
糸球体腎炎は、腎臓で濾過(ろか)機能を果たしている「糸球体」という組織が何らかの原因で炎症を起こす腎臓病です。原因の違いや病気の進行の速度などによっていくつかの種類に分類されます。
尿路感染症は、尿の通り道である尿路に細菌などが感染することにより起きます。生まれつき、腎臓が通常よりも小さいことがあり、これが尿路感染症の原因となっていることもあります。
ただ、保育園や学校、職場で行われる尿検査は、簡便かつ短時間で結果が出る尿試験紙を用いて行われるため、実際に尿に血液が混じっていなくても「尿潜血陽性」の反応が出ることがあります。
このため、まずは小児科を受診し、本当に血尿があるのかどうか再検査する必要があります。
この検査でも陽性となった場合は、腎臓に詳しい小児科医などを受診し、病気の原因を特定してから、適切な治療を受けて下さい。