歯を白く
連載・健康プラス
(4)ホワイトニング 自宅でも
加齢による歯の黄ばみをどうしても治したい場合や、本来より白くしたい場合は、歯科でのホワイトニングという手がある。薬(漂白剤)と自分の歯型に合わせて作った専用のマウスピース(トレー)を使う。
自宅で行う方法と、歯科医院で行う方法の2通りある。自宅での方法は、夕食後や就寝中に、漂白効果のある薬を入れたトレーをはめて過ごす。装着の頻度や時間は、薬の濃度や本人の希望で異なる。歯科医院で行う場合は、週に1回通院し、歯の表面に薬を塗り、1時間程度、効果を高める光などをあてる。自宅より効き目が早い。
昭和大歯科病院(東京都大田区)美容歯科教授の真鍋厚史さんは、「個人差はありますが、自宅で行う場合は4週間、通院では4、5回ほどの治療で満足いく白さになる方が多いようです」と話す。
ただし、治療でエナメル質の構造が変化し、飲食物の色素がつきやすくなる。治療後の手入れにもよるが白さの維持は2、3年ほどとされる。
治療は、自費になる。同病院の場合、いずれの方法でも上下で5万円前後かかる。
「早い、安い」とうたう施設もあるが、真鍋さんは、「濃度を高くすれば、早く白くなるが、知覚過敏などの症状も強く出るし、治療の回数は、歯の状態をみて決まります。魅力的な宣伝文句に惑わされないで」と呼びかける。
なお、幼少時の抗菌薬(テトラサイクリン系)の服用や、神経を抜いた歯の変色には、特殊な方法でのホワイトニングや、歯にセラミックをはりつける方法がある。
日本歯科審美学会は、ホワイトニングの知識や技術を持つ歯科医や歯科衛生士らを認定、ホームページ(http://www.jdshinbi.net/)で公開している。(中島久美子)
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