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ケアノート

医療・健康・介護のコラム

[片山善博さん]家族愛の支え、しみじみ…読者の反響

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子と結束、妻介護

家族全員で介護にあたった片山さんの体験談には、多くの読者から共感の声が寄せられた=長沖真未撮影

 本紙「くらし健康」面に13日に掲載した前鳥取県知事で、慶応大教授の片山善博さんの介護体験記「ケアノート」に、読者から多くの声が寄せられた。

 家族が結束して介護にあたった様子に共感したという意見が多かった。

 片山さんは今年7月、妻、弘子さんを亡くした。弘子さんが悪性リンパ腫の診断を受けてから10年間、片山さんは傍らで「お互いに残された時間を精いっぱい生きよう」と励まし続けた。最後の4か月間は、6人の子どもと力を合わせ、「お母さんを寂しがらせないように」を合言葉に介護に尽くした。

 「自分の境遇とオーバーラップした」とメールを寄せた東京都の男性(57)は9年近く、がんと闘う妻を見守っている。「妻は口には出さないが、最悪の事態も想定しているようだ。私はといえば、その時を迎えたくない一心で、妻の病気と向き合う覚悟ができずにいる。体調の悪さからイライラする妻を受け止められず、ムッとしてしまう自分が恥ずかしい。人間、幸せばかりではなく、いかに不幸と対峙(たいじ)するか、改めて勉強になった」という。

 一方、闘病する本人から、家族への思いを記したものもあった。自身が16年前に悪性リンパ腫を患ったという東京都の女性(71)は「1年近く入院した時には、夫が会社の帰りに毎日、顔を見せ、励まし続けてくれたことが、心の支えになった。片山さんの話に、夫が思っていた事が分かる思いがした」と、今は亡き夫への感謝をつづる。

 先月、脳出血で初めての入院生活を経験したという栃木県の女性(68)は「入院中、『これまで頑張ってきたんだから、神様が休めと言っているんだよ』と子ども3人が力を合わせて面倒を見てくれたのがうれしかった」と家族の大切さをつづった。

 片山さんは「後から振り返ってみると、妻の介護や介助に一生懸命取り組むことで、目の前の大きな不安や絶望を脇に追いやっていたように思う。避けることのできない『死』に立ち向かわなければならなくなった時、本人にも家族にも必要なことは、不安や絶望をいかに軽減できるか、ということだとつくづく思う」と話す。

悪性リンパ腫 タイプ様々

 悪性リンパ腫の治療などについても質問があった。

 日本医科大(東京)血液内科部長の檀和夫さんによると、悪性リンパ腫には様々なタイプがあり、治療法や治療開始後の経過も異なってくるという。

 悪性リンパ腫は「ホジキンリンパ腫」と「非ホジキンリンパ腫」に大別され、日本人に圧倒的に多いのは非ホジキンリンパ腫だ。

 病気の進行速度もかなりの幅がある。進行が遅いタイプの場合、症状が出ないまま何年も経過することがある。

 檀さんは「治療開始時の年齢や、体内のどの部位にリンパ腫が広がっているかなどによって、病気の経過は個人差も大きい」と話す。

 治療法としては放射線照射や抗がん剤の投与が一般的。最近では、特定の種類のがん細胞だけを直接狙い撃ちする新薬も登場し効果を上げている。また、大量の抗がん剤使用と骨髄移植を組み合わせた治療法もあるという。

 檀さんは「治療法は年々進歩している。完治する人もいる。担当医とよく相談して、それぞれに合った治療を進めることが大事だ」と強調する。

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